リビングに関する情報をまとめています。
このページでは「そもそも、なぜリビングにダイニングやキッチンまで抱き合わせで一部屋に括られてしまうのか」あたりのことをお話ししたいと思います。
LDKの部屋分け・間取り設計の際に気をつけたいこと

LDKの基本的な知識を簡単に説明しながら、「じゃあLDKはどうしたらいいんだ」というあたりのことについて考えていきたいと思います。
LDKそれぞれの役割を整理する
まずは「LDKってなんだ」というあたりから掘り下げてみようと思います。
リビングの目的ってなんだ?
リビング(Living Room)は「居間」です。居間の目的は「くつろぎ」で、居住者がリラックスして過ごせるような空間を指しています。
日本古来の「居間」や「茶の間」は、食事を取るスペースや台所と隣接していたことから、狭義の居間は「LDK」に近い感覚である。
リビングはくつろぎ
リビングの目的は「くつろぎ」と言えるので、これは逆に定義がしづらい。くつろげるリビングは人それぞれなので、快適なリビングを作るハードルは高い。あとで解説します。
ダイニングの目的
ダイニング(Dining Room)は「食事室・食堂」のこと。食事を食べる目的の部屋で、テーブルと椅子のセットが置かれていることが多く、日本の一般家庭で「ダイニング」だけが独立していることは珍しい。
ダイニングは食事の機能面を支える
ダイニングはリビングよりもわかりやすく、「食事を取るところ」になります。食事を取るための道具などを集合させておき、基本的には
ただ、日本のかつての居間のように「ダイニング」と「リビング」の役割が共存する可能性は十分に考えられます。スペースで考えれば、1つの空間で兼務できる方が合理的だと言えます。ただ、役割を分けた方が物品が整理されやすく、生活動線も計算しやすいので利便性としては分けた方がいい。

ダイニングとリビングが一緒だと、作業・勉強などの工程と食事の準備がバッティングすると、どちらかを諦めないといけなくなる。
キッチンの目的
キッチン(Kitchen)は「台所」です。食事を準備する機能性の高い部屋になり、「流し台」や「加熱調理」、「換気」、「作業台」、「収納」などを全て同室に配置することになる。
キッチンは独立が理想
現代社会において、居間の中にキッチン用途までを詰め込むことはほとんどないと思いますが、生活の中でも「調理」の機能はやや特殊です。比較的相性の良い「ダイニング」部分と連結・融合することは十分に考えられますが、あくまでも連続性にとどまります。

キッチンで調理はするけど、ご飯は食べないのが基本。いや、作りながら食べることはあるけども、部屋の機能としては分かれていた方がいい。

ただ、調理スペースとしてダイニングテーブルを利用するためにキッチンとの連続性を持たせて広く使うのはアリだともいます。完全に一体、というわけにはいかないけれど。
囲炉裏のようなイメージで、ダイニングの真ん中にコンロがあったら楽しいような気がしなくもないけど、卓上IHクッキングヒーターなどを臨時で起用するくらい。加熱調理は居住空間とは共存しにくいと思います。
簡単に言えば、「キッチン」と「ダイニング」は相性がいいけど、「リビング」と「キッチン」は相性が良くない。LDKで一括りにしやすいけど、部屋の機能性について損なわれないように配置することが大事だと思います。
キッチンのレイアウト
- I型
- 2列型
- L型
- U型
- アイランド型
- ペニンシュラ型
間取りの際にはキッチンのレイアウトはかなり重要なのですが、リビングに関与する場合は、根本的に「同室」にするか「独立」させるかがポイントになる。折衷案として「半独立」と言える対面式が人気と言えそう。
リビングとダイニング、キッチンを機能的に分ける方法

目的としては明確な「食事」「料理」の機能を持つDK部分と、「リラックス」などというよくわからない要素だけで構成されているL部分について、どうやって分けるか、あるいは部分的に融合させるか、というような話をしていきます。
キッチンとダイニングは分けづらい
私の中では、「ご飯を持って移動する」のは手間だと思っています。動線としては、食事と食事の片付けはなるべくセットにして、食事が終わったらそのまま各々自分で洗い物ができる形にしておかないと、洗い物、絶対に溜まります。ここの動線はちぎりたくない。
ダイニングとリビングが一緒だと、食事を食べたらそのままだらけてしまいがちですし、意外とリビングは離しても大丈夫だと思います。
以前は「大きなテレビを置いて、ダイニングでのテレビの閲覧」なんかも兼用していたと思いますが、今、テレビはそれほど高くないですし、「みんなで一緒に同じテレビを見る」ということも時代にそぐわなくなってきました。テレビが共通の話題になる、という意見もありますが、根本的にテレビしか話題がないのも問題ですし。

そうなってくると、じゃあ「リビングって何をする空間なんだ?」から考え直さないといけないですね。子供部屋、ワークスペースの役割が求められる中で、生活空間としてのリビングの機能性とは。
明確な目的を持つDKと、よくわからないLの存在
LDKと一括りにされますが、基本的には「調理」と「食事」は機能面として突出しており、リビングの役割だけは別個で考える必要があります。
趣味が料理の場合
例えば、例外的な考え方としては、「料理が趣味」の場合。料理が趣味でも、キッチンを充実させるために十分なスペースがあれば特に考えることもないのですが、「料理が趣味だけど、余分にスペースを作ることはできない」という命題があるわけです。
この場合、ダイニングとキッチンの一部の機能を融合させることで、多少のスペースを共有することができます。わかりやすく言えば、「調理台」と「ダイニングテーブル」は一緒でもいい、みたいな話。調理スペースと兼用になるので、キッチンは開放式、かつ2列型かL字型のキッチンの背面にダイニング+調理台のような形になる。
これをやると、ダイニング+キッチンで4〜6畳くらいのスペースを取るが、LDK合計で12畳(リビング部分が6〜8畳)の狭めの部屋になっても「料理」に関しては開放感を持てる。
ただ、キッチンとダイニングの境界がなくなるし、リビングとDK部分の境界はそもそも曖昧なので、間取り面で少し工夫して視線を逸らすか、衝立・観葉植物のようなもので区切りをつけたくなるところではある。
リビングを「居間」に進化・退化させる
ダイニングとリビングの役割が共存できることは、日本人が古来からやってのけたことなのでできないことはないのは体験的に知っていると思います。このデメリットは、「食事」の時間と「くつろぎ」の時間が重なり合ってしまうので、「だらけがち」の生活スタイルになること。
この場合は、勉強や仕事などの役割を別の部屋に逃す必要性が出てくる。書斎・子供部屋が必要になると言ってもいい。ダイニングに関しては「食事時間」で区切りがつくけど、定義のない「くつろぎ」に関しては時間の境目が曖昧になる。リビングで仕事・勉強はほとんどできないのは、この「メリハリ」が聞かない構造にある。
子供部屋でうまく勉強ができない、というのは「勉強への集中の仕方がわからないから」と言えます。これが大人になると、在宅での仕事も案外できないことが多いので、子供のうちから「自分で一定時間作業に集中する方法」を身につけるのは大事。この習慣は親と一緒にいる「リビング学習」の方が捗る。

集中できる環境は、「遊び」に対しても一緒で、簡単に言えば「怠ける」ことに集中してしまう環境とも言えます。リビング学習は「一定時間」を集中して、親に作業内容を報告する一連の流れがスムーズになるのでいいんですよね。
リビングとダイニングの機能を一緒にすることは、部屋の構造上は「進化」とも言えますが、人間を自堕落にさせる「退化」につながる可能性がある、というお話しでした。
結論としては「くつろぎのリビング」はいらない
先に極論で解説してしまうと、「リビング」はなくてもいいです。

リビングがなくても「リビング的な要素=だらける場所」は人間の心理(サボりぐせ脳)が自然とみつけてくれます。ダイニングでテレビを見るようになるか、寝室で寝転んでゲームするかに変化するだけです。
家族の時間は意図的に作る
ただ、これは家族個々が自分の心の舵取りで動き出すので、構造的に「家族の動線が交わる部分」が減ってしまいます。食事を定時で家族全員で撮る場合は一定時間を家族で過ごせますが、リビングがないと「食事終了と同時に家族解散」になって、あまりにも「目的ありきの家の構造」になってしまいます。

両親が適度にだらけて過ごしている姿を見るのは、子供にとっては安心できることでもあるんだよね。

だらけることを学ぶという意味ではあまり良くないかもしれないけど、「大人も休む」は子供のうちから知っておいてほしいよね。
個人的な意見としては、子供に「親が仕事をしている・勉強している姿」を見せることは有効だと思うので、子供の生活動線と交わるところに作業スペースがあってもいいのかな、とは思っています。思っていますけど、子供がテレビ見ていると、ついつい親の視線も奪われてしまうのは罠。
共通の話題を生み出すリビングへ
つまり、「家族としての機能」を維持するためにリビングは重要だと言ってもいいかもしれません。個々のパーソナルな領域は確保しつつ、「勉強」「作業」「家事」「憩い」のような機能性はLDKの中に適切に配分することが大事とも言えます。

昔は自分の部屋にテレビとゲームがある友達の家が羨ましかったけど、居間でゲームする環境じゃないと自分は勉強できなかったと思うので、自然と「生活とルール」を身につけることができたのはよかったよね。

スマホのルール作りでも、「使用するのはリビングだけ」は大切かも。無闇に制限はしないけど、透明性を確保することは大事。

機能を配分したLDKの形
「リラックス」「憩い」が実際にはなんなのか因数分解して、改めてリビングをどう設計するのかを考えていきたいと思います。
リビングの「リラックス」構成要素
- ゲーム
- テレビ視聴
- 映画・動画視聴
- 音楽視聴
- 読書
- (軽めの)フィットネス
- 談話
- おもちゃ遊び
- 子どもの写真・動画鑑賞会
- お遊戯・習い事の練習
これらを家族が個別に行いたいなら、別個に専用の部屋を用意し、家族共有の時間としたい時には、必要な道具などをリビングに置く必要があります。

雑多なものが集合しやすいリビングは、収納が大事ということですね。
機能性の強いリビングで行う行動
ここも、別個に専門の機能(サンルームで服を片付けるなど)を分配することで、リビングの役割を減らすことはできます。逆に、リビングに作業動線を集合させることで(ごちゃつくけど)リビングである程度の家事が完結する家、にすることもできます。
個人的には、子どもの「保育園」「学校」の情報が入りにくいので、子供が自分で予定を管理できないうちは、リビングに学校・保育園関連の道具が集結した方が目に留まりやすい。動線はリビングを通すようにしたい。
我が家は乳児期まで「リビング」で全ての寝食をやり切ったけど、生活動線が集約させやすいのもリビングの特徴。キッチンもあるので夫婦でお互いの作業内容が把握しやすい。逆に、リビングではリラックスできないので「どうしても1日寝たい」という日は寝室が避難所になったりしていました。

リビングは「なんでも部屋」になりやすいからこそ、対応できるスペースや「収納」を確保しておくことが大事、と言えそうですね。
できればリビングから排除したい家事
- 洗濯物干し
- 調理
- アイロンがけ
- 仕事
- 勉強
少し矛盾しますが、本来的に言えば「仕事」や「勉強」は、やると決めた時にやれるように準備が不要な専用の部屋があった方がいいです。机に座れば勉強・作業ができる、くらいのスペースで、作業自体に連続性を持たせられるといい。

ですが、これはあくまでも「勉強・仕事が習慣化されている・コントロールできる」方の場合。優先順位を勉強中の子供は親が手伝いやすい環境にいた方がいいですね。
洗濯関連は、「湿度」などの影響もあるので生活スペースからは切り離した方がいい。あと家事としては溜め込むと面倒なので、リビングに持ち込まずに完結する動線を配備して「洗濯→干す→アイロン→収納」までできるのが理想。
家族を家事に巻き込む場合は、逆に生活動線の中に取り入れた方がいいですけどね。「帰宅→着替え→洗濯→片付け→勉強」みたいな流れを作った方が頭の処理が楽できる。逆に、リビングまで全て持ち込んで「後でやる」は、絶対にやらない。

リビングを広くするメリット・デメリット

結局のところ、生活動線をつなげる目的もあるが、DKとLを一体化させるのは「少しでも広く見せたいから」というのがあると思います。
この「広いリビングに対する過剰なまでの憧れ」と現実とのギャップあたりの話をしていきます。
最低限の機能は担保する
LDKを一括りにするのは、リビング・ダイニングを少しでも広く感じるためだと思います。利便性もあるとは思いますが。
しかし、最低限、ダイニング・キッチンの広さを確保して、家事や作業を少しでもやりやすくしておくことが大切だと思います。
リビングはなくてもなんとかなるが、キッチン・ダイニングは生活の質に関わる
これ。
リビングの適切な広さとは
リビングの広さについては、別記事にまとめました。ただ、まとめた記事の方がとっ散らかってわかりづらいので、簡単な目安を書いておきます。
家事・作業の目的を畳数に換算する
LDKの構造の話でも書きましたが、結局のところ、「やること」によって必要な畳数を考えて、作業目的ごとに「どれとどれはスペースとして共存・融合できるのか」を考えます。面倒ですね。
くつろげるソファセットは
3人がけソファとテーブルを置くと、大体4畳くらいのスペースになります。ここにテレビ台も置くことを想定すると、6畳スペースがソファとテレビセットを構築しやすい空間だと言えます。
ただ、「ソファに座ったひとの視線を遮らない」ことも考えて、ソファの背面にも空間を作る場合はさらにスペースが必要です。人が苦痛なく通れる余裕が60cmくらいだとすれば、テレビとの距離を短くするか、さらに2畳ほどのスペースを取り入れる必要があります。つまり、合計8〜10畳。こうなると、なかなか立派なリビングスペース。
家族四人のダイニングセットは
ダイニングセット自体は、四人がけの場合はテーブルサイズは120cm×80cmくらいで「手狭に食事ができる」くらい。調味料セットや内服薬などテーブルに常駐させたいものがあれば、必要分だけのばす必要があります。あとはゆとりに関しては、実際にインテリア関連のショップに行ってみるのが一番かと。

畳数としては、最低限2.5畳くらいのスペースを確保しておき、あとは周辺に簡単な収納や家電などを設置することを想定して広さを決められるといいと思います。
リビングとダイニングが隣り合う場合、空間的な余裕としては60cmほどスペースを空けたいところ。ダイニングテーブルにプラス2畳くらいを考えておくといいと思います。
つまり、ダイニング部分は大体4畳から6畳と言ったところです。4畳は体感としては狭いけど、慣れると暮らせる。ダイニング独立で4畳はかなり狭く感じるので、リビングなどの空間と続けた方がいい。
一般的なキッチンサイズは
システムキッチンの一般的な規格サイズが以下の通り。
- 2,100mm
- 2,400mm
- 2,550mm
間取りによりますが、システムキッチンをベースにキッチンの広さを考えると、ある程度の動線の自由が確保できる通路も含めて、4畳から6畳くらいとなります。6畳のキッチンは結構広く感じます。
LDKの最適畳数は
最適な畳数は人それぞれですが、「最低限必要な畳数」と考えると機能部分だけで12畳、機能以上に活動することを考えると14畳が最低限のラインと考えました。

我が家は16畳くらいで「広いとは言えないけど機能面での不便はない」と言ったところです。1階部分にもDKがありますが、ここは12畳なので狭いけど、庭や続き間にして開放させるとちょうど良くなるかな、という感じ。
冷暖房の効率は悪くなるのか
リビングを広くすると「冷暖房の効率が悪くなる」と考えがちです。私もそう考えていました。
答えとしては「悪くなる可能性は高い」のですが、家の断熱性能に依存するので一概には言えません。ただ、断熱を頑張っていない家だと「寒い」「暑い」と感じる瞬間は増えると思います。
ただ、昨今の新築で、エネルギー効率の高い基準を満たす家づくりをしていればほとんど心配することはないかと。天窓や吹き抜けのような「失敗リスクのある構造」の場合は注意が必要ですが、普通の間取りっていうのは、それなりに合理性のある形になっているので、大きな失敗もないのです。

天窓や吹き抜けは憧れますけどね。心理的高揚感に対しての家の構造としてのデメリットで採算取れなく感じます。
断熱・気密との兼ね合い
広いリビングは憧れますが、そもそも、なぜこれまでの日本は広いリビングを取り入れてこなかったのか。
日本が四季に対応できなくなってきている
日本の四季は比較的過ごしやすいが寒暖差が大きいので、季節によって過ごし方を変える必要があったわけです。夏は家中の通気をよくするために襖・障子などを開放して風通しをよくする。冬は小さく区切った部屋を暖めて狭い空間で暖をとる。四季に合わせて生活の仕方を工夫できる仕組みを日本家屋は取り入れていたわけです。
日本の間取りは、なんやかんや日本家屋の原型を保って大きな部屋も細かく区切れるように設置しがちです。日本の気候は日本家屋の誕生からものすごく大きく変動したわけではないのですが、局所的にはヒートアイランドで熱量を溜め込みやすかったり、全体的にも温暖化の影響で気温は高まってきています。また、日本家屋の形だけを取り入れて、実際には家の性能が高まったことで、熱がこもりやすい空間ができやすくなったとも考えられます。

家電も家中に設置されているから、この家電たちが熱の発生源となっていて、夏がより暑く感じるようになったひとつの要因とも言えるよね。昔の夏と、今の夏は、やっぱり違うということ。外気温だけで判断しちゃダメだね。
話を戻すと、リビングに関しても、「これまでと同じ」ではなく、これからの変化に対応した間取りを考える必要があります。広いリビングは果たして合理的なのか。
空調の機能がいいので「その部屋」は案外暖かい。
空調・暖房・冷房家電の機能は高まっているので、「広いリビング」にしてもほとんどの家では「寒い」と感じる瞬間は少なくなってきていると思います。

我が家も「新潟の冬はリビングはエアコンのズバ暖だけで乗り切った」経験はありますが、やっぱり温水ルームヒーターなどの熱源があった方が快適ですね。



スマートホーム化すれば、「朝のリビングが暖まるまでがつらい」なんてこともなくなります。温度が一定以上に下がったら暖房がつくように設定するだけですからね。

ただ、この暖房効率を高めるためには、やはり断熱性・気密性について考える必要があります。

断熱は部屋ではなく「家全体」の性能であること
まず、断熱についてはリビングというよりは家全体の性能になります。家全体の断熱の総合値で、熱を逃しやすいか熱を逃しにくくするかが決まります。
熱の移動が小さくなるほど、家全体が外気との温度変化に強くなり、節電効果は高まります。また、家全体が一定温度を保てるようになることで、脱衣所・トイレでのヒートショックなどの危険性が低くなります。
リビングだけ断熱性能を高める、という考え方もなくはないと思いますが、昨今は広いリビングにするために必要以上に壁は設けないことが増えています。断熱材は壁に仕込むものですから、リビングを囲むように断熱材を敷き詰めること自体は可能ですが、家の中に逃げる熱に関しては先ほども書いた「ヒートショック」の対応にもなるので、そこまで神経質になる必要はないと思います。

私の実家は建て付けが悪くて、窓を閉めても隙間が見えるくらいだったから、冬もガンガン隙間風が入ってきていましたけどね。案外、生きていけるもんだよね。家の中に暖気・冷気が逃げるくらい、問題ないよね。
リビングは機能を詰め込むほど「暑く」なりやすい
リビングは部屋の役割として広く間取りがとられます。
キッチン・ダイニングを同室にするかどうかは部屋の間取りによりますが、この「キッチン」と「ダイニング」は、熱源になったり、湿度を高めるものが多かったりして、室内環境としては変動させやすい要因になりがち。
これらの機能性の高い部屋と同室となることで、居心地を求めたはずのリビングが「蒸し暑い」空間になりがち。
もともと、日本は湿度が高めなので夏は不快な「暑さ」との戦いになります。
LDKは開放感がありますが、水回りと熱源を同室に置くことになるので、空調を利用することが前提となる部屋の構造となる上に、空気の流れも計画的に作り出さないと上手く排熱できずに空調の効率が落ちてしまう可能性があります。

風通しさえ良くしておけば、割と過ごせる気候の時でも、新しい家に引っ越してから熱がリビングにこもるようになって電気代が異様にかかるようになったよね。
というわけで、部屋の換気も意識した構造にすることで、室温を上手に保ち、心地よい風が通るリビングにしていくことも大事ということですね。
リビング間取りで後悔したこと
我が家でのリビングに関する後悔したことをまとめておきます。何かの参考になさってください。
障子では明るすぎた話
少し書きましたが、我が家はリビングで寝たりしていました。ソファもあって案外眠れます。
ただ、昼寝の環境としては、やはりリビングの採光が問題になります。我が家、障子なので適度にあかりを取り込むのはいいのですが、昼寝の時には明るすぎるし、この調整ができない構造にしてしまったことには後悔があってもいいような気はします。

とはいえ、障子はカーテンやブラインドなどに比べると圧倒的に「スッキリ」して見えるので、お気に入りポイントなんですけどね。

2階キッチンに冷蔵庫が上がらない
直接、リビングの話ではないのですが、2階リビングにした話として。

2階にLDKを設置する場合、階段の幅を考えないと「冷蔵庫」などの大型家電の搬入ができない、ということがあります。


計画段階で、冷蔵庫のサイズの話もしていたのに、実際には大型冷蔵庫のサイズは搬入できないという話になって、ハウスメーカーのことは嫌いになったよね。いや、自分が悪いんだろうけど、やるせないよね。
キッチン分離はウォーターサーバーで対応
LDKとする場合は、キッチンの機能が手近にあるので気にならないのですが、2階に簡易のリビングを用意して、1階に食料品庫・キッチンやダイニングスペースを準備する「食事の機能だけを切り分ける」方法も検討しておきたいところ。
衣食住の動線を全てリビングに集めるのもいいと言えばいいのだけど、先に話したように「ワークスペース」や「勉強」「遊び」まで詰め込まれると、実際のところすぐにごちゃついて「ある程度の機能性を分けて間取りを考えるのもありだよな」とか、最近考えています。
我が家は夜勤ありの時間差勤務となるので、2階のLDKで夜勤の準備をすると家族を起こしてしまう可能性があります。1階にキッチン・ダイニングスペースを移すと、生活空間と食事機能空間が分かれるので、「食事を食べる人は準備、食事を気兼ねなくできる」ので便利。実際、リビングでご飯食べるケースは我が家の場合はほぼなかったので、将来的には1階に機能部分を移して生活するように改変する予定です。
2世帯だから1階にもキッチンがあるので、ここはダイニングキッチンとして食事専用スペースにして、2階のキッチンは潰して広めのリビングに変えるか子供の独り立ち後の荷物を入れる収納に変えたいですね。
さて、ふと食事を切り離したリビングはそれはそれで使い勝手が良さそうだと思ったのですが、喉が渇いた時に1階までいくのは面倒だなと思いました。とは言え、熱源と騒音源になる冷蔵庫は置きたくない。
そうなると、消音系のウォーターサーバーあたりが馴染みよくおけるような気がしてきます。

ウォーターサーバー関連の記事もありますのでそちらもチェックしてみてください。

まとめ:LDKの間取りは生活の質を決める作業
簡単にまとめると、「家で何がしたいか」を決めるためには、LDKの間取りを熟慮しておくことが大切です。
家族にとっての生活の場が「仕事」や「アクティビティ」になる場合は、家は「休む場所」として必要な部屋を準備し、家に「余暇や仕事」を持ち込むようであれば、そのための機能を持たせるようにLDKなどの間取りを作っていくことになります。
ほとんどの場合は、家族は「家事」や「育児」が生活の中心になってしまうので、極論はこれらの雑務を最適化するために部屋の役割と動線を考えておけば失敗はしません。
変化があるとすれば「家で仕事」ができる時代になってきたので、ここはしっかりと線引きして集中できる部屋は用意しておいた方がいいかな、とは思います。
LDKの間取りに関する要点
- ダイニングとキッチンは機能的な部屋
- リビングは「休息や余暇」を過ごす部屋
- 自分たちにとって何が大事かを考えて、間取りの優先順位を決める
LDKの間取りに関する口コミや評判
LDKの間取りに悩んだ際に参考になりそうな口コミや評判に関する情報をまとめておきます。
Twitterの情報
収納を多くして‼
— Amigo小池・建築コンサルタント (@amigo_koike) February 25, 2023
荷物が多いんです…
本当に収納足りますか?
上記のような言葉を良くいただきますが、収納の為に家を作るんですか?
収納ばかりでLDKや部屋が小さくなっている間取りをよく見ます…
家を作るかをもう一度考えて欲しいです…#注文住宅#収納#デザイン住宅
これ故にLDKの一部に間仕切り可能な一部屋を作った♫コールドドラフトは空間が広ければあまり気にならない✌️
— Julie (@foxychild77) February 21, 2023
建て替え前は2階へ行くのに玄関付近まで行かなきゃならんかったけど、今はリビング階段で2階に行くのがラクでノンストレス。
多分構造や間取りによるから、後悔するかは一概には言えない https://t.co/iDaJQG6AnN
寒くてトイレに行くのが億劫すぎる
— ゆき (@yukit_19) February 20, 2023
昔LDKから直トイレ&直洗面所、浴室の間取りはありえ無いと思ってたけどあれは体には優しかったかも…(ただしドアの位置決めは大事)
LDKの間取りに関するよくある質問
- QどうしてLDK一体型の部屋が多いのですか?
- A
一番大きな理由は「広く見せる」ことができるためです。開放感といえば聞こえはいいですが、LDKが普及すればモデルハウスやショールームでも広く体感できます。見せる側にはとても都合がいい構造です。
加えて、キッチンにプライバシーを求めず、キッチンで生じるニオイや汚れの問題を無視するのであれば、生活動線が近くなることはメリットだと言えます。
- QLDKと言いますが、リビングって必要なんですか?
- A
部屋の役割としてのリビングは、「料理を作る」キッチンや「食事をとる」ダイニングとは違い、役割が曖昧です。
いわゆる団欒としてのリビングは、家族によってはそれほど長い時間を過ごす場所ではありません。用意しなければいけないスペースや家具ほど、活用されない可能性が高い部屋だといえます。
ChatGPTによって生成された質問と回答
私の勉強用ですが、ChatGPTに少しだけ文章作らせておいておきます。まだまだ信用はできないんだなぁ。
- QLDKとは何ですか?
- A
LDKは、「リビング・ダイニング・キッチン」の頭文字をとった言葉で、一般的にリビングルーム・ダイニングルーム・キッチンが一緒になったオープンスペースを指します。
- QLDKの間取りで注意すべき点は何ですか?
- A
LDKの間取りで注意すべき点は、家具の配置や採光・換気などが重要です。家具を配置する場合は、部屋の中心よりも壁際に置くことで、広く見せることができます。また、換気や採光にも注意が必要で、キッチンの換気扇の位置や、窓の大きさや位置などが重要なポイントです。
- QLDKの間取りで最適な広さは何平方メートルですか?
- A
LDKの間取りで最適な広さは、家族の人数や生活スタイルによって異なりますが、一般的には50平方メートル以上が望ましいとされています。ただし、間取りによっては30平方メートル程度でも快適に生活できる場合もあります。
- QLDKの間取りで、リビングルームとダイニングルームを分けることはできますか?
- A
LDKの間取りで、リビングルームとダイニングルームを分けることはできます。部屋の中央に壁を設けて、部屋を2つに分けることができます。また、引き戸やカーテンで仕切ることもできます。
- QLDKの間取りで、キッチンを閉じたい場合はどうすればいいですか?
- A
LDKの間取りで、キッチンを閉じたい場合は、引き戸やアコーディオンカーテン、フレンチドアなどを設置することができます。また、キッチンとリビング・ダイニングの間に、ブックシェルフなどを置いて、視線を遮ることもできます。
LDKの間取りに関連する記事
LDKの間取りに悩んだ際に役立ちそうな記事リンクを貼っておきます。
キッチンに関する記事で読んでおいてほしいもの
おすすめの記事をあげておきます。記事数だけは豊富。
システムキッチンの選び方
システムキッチンメーカー選定に悩んだら【ローコスト7社比較】という記事が、私くらいの収入層(年収400万円くらい)で家づくりをしている方にとって参考になると思います。

キッチンメーカーとお掃除のしやすさ評価
- TOTOのキッチンは汚れやすい?お掃除・お手入れに関する情報まとめ
- LIXILのキッチンは汚れやすい?お掃除・お手入れのしやすさ評価
- トクラスのキッチンは汚れやすい?お掃除・お手入れ評価
- パナソニックのキッチン汚れ、お掃除・お手入れ評価
- タカラスタンダードのキッチンは汚れやすい?お掃除・お手入れ評価
スマートキッチン
私は家電が好きなので、家づくりよりも「その後の生活を便利にする」キッチンでも役立つスマート家電に注目しています。安い家づくりしても、機能が拡張できていくのはいいですね。

キッチンにギリギリ関係しているくらいの記事一覧
キッチンと家電の話
- 食洗器があなたの家にも必要な6つの理由【TOTOキッチンのオプション】
- スマートホームにするためにやるべきこと「初心者のための方法解説」
- スチームクリーナーで浴室・外壁のカビ・苔を撃退する
- あえて蒸気レスの炊飯器を選ぶ理由「家と子供を守るため」
TOTOキッチンレビュー
キッチンと間取りの話
- 「LDKと間取り」キッチンとダイニング、リビングの失敗しない分け方
- キッチンと水栓の話「何を選んだらいいか全くわからない場合」
- キッチンに冷蔵庫が入らない事件【搬入を断られた時の5つの対策】
- コンロ・クッキングヒーターなどの火力調理器具の話|家づくり
- キッチンコンセントは便利家電の争奪戦で埋まるので余裕を持った計画を
掃除しやすいキッチンはどこのメーカー?
キッチンメーカーの比較記事を書いています。

- クリナップのキッチンは汚れやすい?お掃除、お手入れで評価
- タカラスタンダードのキッチンは汚れやすい?お掃除・お手入れ評価
- トクラスのキッチンは汚れやすい?お掃除・お手入れ評価
- パナソニックのキッチン汚れ、お掃除・お手入れ評価
- LIXILのキッチンは汚れやすい?お掃除・お手入れのしやすさ評価
- TOTOのキッチンは汚れやすい?お掃除・お手入れに関する情報まとめ
収納に関する記事で読んでおいてほしいもの
収納と間取りについての考えをまとめた記事があります。

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