果たしてどれくらい需要があるのかはわかりませんが、障子についてみなさんにお伝えしたく、記事にしました。結論から言うと、「障子っていいよね」って言うことです。
リビングにカーテン入れると野暮ったい感じになるのが嫌でした。かといって、ブラインドにすると実務的なニュアンスが出過ぎ。
我が家では、すっきりと清潔感があって、ナチュラルな雰囲気にもよく合う、「障子」を取り入れてみることにしました。
障子は和のイメージが強いですが、実は北欧風ナチュラルにもよく合うので、洋風リビングにも取り入れることができます。
障子紙は種類も材質も豊富に
障子紙といえば「和紙」でした。和紙は吸湿性がよく、張替えが自由に効くというメリットがあり、いわゆる「高温多湿」の和室によく合う建具として古来より重宝されてきました。
和室で布団で眠りたい、という記事にも「昔ながらの建具はメリットが大きい」ということは書きました。
ただ、和紙は張替えの手間が面倒なのと、貼り替えの技術も必要なこともあって、少しずつ敬遠されるようになりました。

デザイン性も加味すると、これ以上ないオサレ建具なんだけどね
ただ、現在は「破れない」障子紙が出てきたことや、「障子に洋室に合う布地や下地、壁紙」などを貼ることで、洋室にマッチしたアレンジ障子なども出てきたので、注目を浴びたりしています。

古民家が流行ってることも追い風になってるよね
障子紙の種類
障子紙は大きく分けると、前述のような和紙に代表される「パルプ紙」と、紙素材ではない、いわゆる破れにくい「プラスチック」障子紙に大別されます。
さらに、パルプ障子紙の中にも、日本古来の「手すき」のものから、機械で量産される「機械すき」のものに分けられます。
手すきは当然、人件費と技術料のこともあって、高い傾向にあります。さらに、紙に溶かし込む素材によっても強度が異なってくるので、値段も強度もピンキリです。
障子紙の種類・材質を表で比較する
障子紙 | 種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
和紙 | 手すき和紙 | 楮(こうぞ)の含有率によって品質も変わる。 | 伝統工芸品のようなもの。見ているだけで幸せになれる。 | 破れやすく、品質もばらつきあり。何より、高い。 |
機械すき和紙 | レーヨン障子紙 | 化学繊維のレーヨンを混ぜたもの。 | 光沢があり、強度に優れ実用的。 | レーヨン含有率に品質が依存する。 |
パルプ障子紙 | 植物繊維のパルプが80%を超えるもの | 最も普及しており、安い。 | 劣化しやすく、強度も弱い。いわゆる、貼り替えが必要なもの。 | |
プラスチック和紙 | 種類は貼り方、会社、強度などでわけられます | よく聞く「ワーロン」は会社名。塩化ビニルで和紙を挟み込むのが基本。 | 和紙の風味を表現できる。丈夫。UVカット。水拭き可能。気密性は上がるので、冷暖房効率はよくなる。 | 貼るのが大変。専用の接着剤が必要。たわむ。吸湿性は落ちる。コストが高い。 |
最近は障子紙を可愛いものにして洋風アレンジも
障子の欠点。障子紙が淡白で、のっぺりとした印象しか与えないということ。

最近は、おしゃれな障子紙が増えているって知ってました?
障子紙は張り替えることでガラッと部屋のイメージを変えることができるんですよね。ある種、カーテンの交換よりもずっと効果的な模様替えができます。
おしゃれなDIY張替え例
こういう時はツイッターがとても参考になります。
障子紙破けてたから布を貼った カワイイ pic.twitter.com/5rBj7wppBb
— yura (@yuraslife) 2018年6月25日
障子に布を張るとオシャレhttps://t.co/uIvHFYBZ3Q pic.twitter.com/H4lFl2JxPO
— 和 cool (@jp_wacool) 2015年12月23日
障子に布を貼って和室を
♡おしゃれリメイク♡ pic.twitter.com/6rWFQHLRIY— お家&お部屋♡ステキ発見 (@outi_oheya) 2016年11月13日
布地感は木枠が入ることで、もっさりするというよりはスパッとクールな印象に変わるようです。太陽光の透け方が和紙とは違うので、色々な楽しみ方ができそうです。

間接照明を当てても素敵かも!
既製品も素敵
壁紙のように薔薇の花をレース風にあしらったものや、色味を前面に出してポップな感じに仕上げたものまで。
子供部屋にも使える?
子供部屋にも使えそうなデザインもありますね。
まぁ、子供と障子の相性は悪そうですが(苦笑)
障子紙が「破れない」のはもう当たり前
もうね、子供の頃に何回破ったことか、障子紙。

その度に母親に、強く怒られたものです。
やっぱり、その伝統をね、ぶちくまも味合わせてやりたいんですよ。
でもね、今の障子紙って、破れないんですよね。
普通の和紙の障子紙であれば、ちょっと唾つけた指先でそっと突き刺せば簡単に破れますよ、悪代官さまごっこの覗き見もなんのそのです。
でも、今の強化和紙や、プラスチック障子紙については、軽く突き指するくらいの強度があります。
プラスチック障子紙
プラスチック障子紙については、「アサヒペン」と「ワーロン」が有名なところだと思います。
プラスチック障子紙の貼り方
貼り方には、両面テープ式と、アイロン式、のり(接着剤)式の3種類があります。

昔みたいに、新聞紙引いて糊を刷毛で伸ばしてーみたいなのはないんですね。
両面テープ式
両面テープ式は簡易な接着方法なので、気構えなく貼り替えができますね。固定が甘くなるので、長期間紫外線に晒されるなどするとテープの劣化が起こるので、部分的に剥がれたり、重量(プラスチック障子紙は意外と重い)に耐えられずたるんだりすることはあるようです。
アイロン式
アサヒペンのアイロン貼りは人気商品ですね。
アイロン貼りの難点は難しいところですかね。
ただ、アイロンとはいえ貼るのは難しかった…かなりコツいります。2枚して2枚ともシワが入っちゃいました…
今回、このプラスチック製の障子紙を使用した所、粘着力は私から見れば強すぎる位でシワも全く出来ませんでした。
アイロンで熱をかけると障子紙が伸びる為、シワが出来ない事が良くわかりました。
あと、アイロンだと剥がす時も簡単なのはいいところですね。アイロンで熱当てると簡単に剥がせます。
のり(接着剤)式
のり式については説明不要かと思いますが。いわゆる障子を貼り替える際に、障子紙にのりを貼って固定するものです。
手慣れた人にとっては、のり式が一番やりやすいかもしれませんが、一度も貼り替えたことがない人には両面テープが使いやすいと思います。
プラスチック障子紙のメリット
- 強度が高い
- 貼り替え労力の軽減
- 子供がいても安心感がある(破られるときは破られる)
- 気密性が上がり断熱効果がよくなる
張り替えの頻度が少なくてすみます。
断熱効果、まではいかなくても、空気の交通が減って気密性は上がるので、冷房や暖房の効きが良くなります。

実際、障子を開けると窓の冷たさに驚きますね。
プラスチック障子紙のデメリット
- 紙を塩化ビニルで挟んでいるので重量がある。たわみやすい
- 素材が強いので、貼り替えのさい「くるん」となって面倒
- 破られた時の衝撃は大きい
- 吸湿性はないので結露はしやすくなる
当然、和紙よりも重たくなるので、慣れないで貼ろうとすると、結構たわむそうです。
自分で張り替えるのは、できるけど面倒で、うまくいかないと精神的にも響きます。
通気性が悪くなるので、結露する窓とは相性が悪かったりします。
あと、お値段が結構します。コストの高さは、貼り替え頻度が少なくなることである程度帳尻は合うと思います。
破れても紙がいい
障子をつけるなら絶対に紙がいい、という方もいらっしゃると思います。紙の中でも耐久性に優れた障子紙はたくさんありますので、参考にしてみてください。
レーヨン障子紙
プラスチックには劣りますが、レーヨンを混ぜることで敗れにくくした障子紙です。レーヨン含有率は一般的に40%以上のものをレーヨン障子紙と呼びます。
和紙の感覚はプラスチックよりも高まります。
レーヨンだけじゃなく、マニラ麻や、化学繊維なども混ぜることで、けっこう丈夫だったりします。
質感を楽しむならこちらもオススメですね。
デメリットとしては黒く変色すること
レーヨンパルプは日当たりのいいところに置くと、黒く変色し劣化することがあります。
楮障子紙
まさに障子紙という障子紙でしょうか。通気性と調湿性が自然と保たれるので、「和室らしい和室」構造には一番合います。
値段をみるとプラスチック障子紙と大きく変わらないようですが、耐久性が違いますからね。
自然な明かり取りに最適
障子紙の遮光率はそれほど高くなく、カーテンやブラインドに比べると、透過率は40〜50%と、適度に日光を遮断してくれます。
ブラインドみたいに、角度で微妙に調整したり、レースカーテンのようにちょっとすかせて見たり、という微調整は苦手です。
真っ暗にはできないので、当然、寝室には向きません。
ただ、リビングだったり、日中に自然な太陽光を取り入れたいとき、かつプライバシーを保ちたいときに、抜群の効果を発揮します。
また、夜間も(白い障子紙であれば)カーテンよりもあかりの反射があるので、少ない光源でも明るく感じる効果があります。
感想・レビュー
実際に障子を取り入れて、ほぼメリットしかありません。

、、、今のところは。
子供がもう少し大きくなると、いくら強度の高い障子紙といえど、いずれは破られることでしょう。
我々だって、子供の頃は障子を破くのが仕事みたいなもんでしたからね。
本当に、日中は電気はいらないし、目隠しにはなるし、閉めていてもインテリア性が高くてなんだかおしゃれ。
カーテンみたいに野暮ったくないし、ブラインドみたいに実務的じゃないし。
個人的に、新築に取り入れて良かったもの5選には入りそうです。今のところ、食洗機と、温水ルームヒーターは鉄板でよかった。和寝室も上位に来そうな感じかなぁ。
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