2階にキッチンを設置したがために冷蔵庫をあげることができなかった話をしたついでに、2階リビングについても説明したいと思います。
私の結論としては、2階リビングは「どうしても2階にしなければいけない理由がある」場合にのみ、仕方がなく採用する「最後通牒」のような決断です。
リビングは使い勝手を最優先にして、2階にリビングを上げなければいけないなら「土地から考え直す」くらいの覚悟が必要だな、と思います。
2階リビングが悲劇である端的な理由(まとめ)
2階リビングって憧れませんか?
通りの人と目線が合わないし、開放的な窓を前面に配置することでまるで空中庭園にいるかのような浮遊感が得られるのは、やはり2階リビングでしか味わえない贅沢な体験だと思います。
いや、しかし!
住むとなると、生活上の不便性、あるいは経済的な不利益についてもしっかり考えておいたほうがいいですよ。
というわけで、2階リビング【悲劇編】の開幕であります。
ぶちくま家が2階リビングの理由
我が家が2階リビングな理由は実にシンプル。
2世帯だからです。
1階は親世帯なので、子世帯にもリビングを作るなら、必然的に2階リビングになります。なので、メリット、デメリットを検討する余地すら与えられなかったわけです。
2世帯でもリビング共有にする打開策も
リビング共有という打開策もありますが、打開策でありながら打開してこじ開けた先にはトラブルしかないというイバラの道です。
2世帯住宅のメリット・デメリットについてはいつか語ります。
2階にリビングの図説
図説というよりは、解説を1枚の画像にまとめただけのものですが。記事全部読むのしんどい場合は、これだけみておくと大体(記事の内容が)把握できます。
2階リビングのメリット
2階リビングのメリットは実に豊富。ですが、あくまでも景観上や精神面に働きかける「なんか2階リビングにしたったドヤァ」みたいな効果が多いのも事実。
①間取りの選択肢が広がる
ローコストで建てる場合、総二階建てが基本となります。そのほうが建築費用が安く済むからです。
総二階建てとした場合、どうしても部屋の間取りの選択肢が狭まります。
1階に全ての家の動線を詰めもうとすると。お風呂から洗濯場、キッチンにリビング、ダイニング。もうこれだけでいっぱいになるので、客間なんかが2階に、なんてことも。
これが2階リビングにすることで間取りの選択肢が広がります。
2階はリビングと子供部屋、1階にお風呂、サンルーム、余った空間に寝室とウォークインクローゼット、なんて間取りもできるようになります。
②天井を高くしやすい
個人的に、吹き抜けは無駄、という考えがぶちくまにはあって。
開放感のあるリビングにしたい時、2階リビングは屋根の高さ、形状を調整できるので、高めの天井に、屋根の形に合わせた勾配天井、なんてことがしやすいですね。
ぶちくま家も勾配天井にして、間接照明で明かりを落としています。これが実にリラックスした雰囲気をつくってくれているのでオススメであります。
ロフトで収納力アップ
また、キッチン側の天井をロフトにして、ごちゃつきやすいリビングの季節もの家電なんかを収納するスペースを(無理やり)増設することもできます。
ロフトを収納にするのは個人的にはお勧めできませんが、李敏であればメリットもあります。方法も検討できるのは2階リビングのメリットですね。
ロフトは収納と考えない方がいい理由
- 動線が悪い
- 空気循環が悪い
- カビの温床
- 重たいものを持ち上げられない
③構造上のメリットが大きい
リビングはズドン、とシンプルに広い部屋になります。つまり、2階に構造上必要な柱、壁が減らせるということ。
耐震面で有利
2階の重さが軽くなるということは、耐震面で大きなメリットがあります。下の階の構造が二階を支えるので、1階に「収納部屋」など小さい間取りの部屋を集中させることで、壁や柱を増やし、2階をさせることができるようになります。
1階が小さな部屋が集まって、2階の安定感が増すってことね!
小さなダンボールを集めて、上に大きなダンボールをおいたほうが安定する、そんなイメージですね。
逆に言えば、2階のリビングにグランドピアノなど、リッチで大型で重たいものを設置する場合は不安定になるとも言えます。
④プライバシーへの配慮
リビングは、客間として使ったりもしますが、基本的には家族のくつろぎの空間となります。
外部との視線がずらせる
ソファに座っている状態であくびをしている時に、道路を歩いている人と目が合う、なんて体験、したくないですよね。
開放的な窓にしたのに、結局カーテンを閉めっぱなしにしている、なんて方も多いのではないでしょうか。
隣の家の2階からは丸見えになる可能性はありますが、せっかく日当たりも良いリビングにするのであれば、2階にしてカーテンを開けて、日向ぼっこ空間をつくって家族で寝転がることができます!
こんなCMで見るような幸せな風景を実現できるのは、2階リビングの最大のメリットと言っていいでしょう。
天井の断熱次第ではくつろぎどころではない
2階リビングは断熱できてないと灼熱になりますけどね。日向ぼっこというよりは日焼けサロンです
2階リビングで、南側の日当たりが直撃する構造の我が家の場合、結局、2階で窓を開放していることが多いです。ど田舎なのでプライバシー面のデメリットはないですが、同じような背丈の住宅が密集している地域では注意が必要です。
2階リビングのデメリット
2階リビングのデメリットは、体力にきます。そして、年齢とともに実感と負の感情が積もっていきます。
①2階にキッチンまでつけると大変
2階にリビングを入れると、キッチンも合わせて付けがちですが、2階キッチンについてはかなりデメリットが大きいです。可能な限りは避けたほうがいいですね。
先にも書きましたが、冷蔵庫が搬入できない、なんてことになりがち。
さらに、水場を2階に上げると、水圧が弱いし、設置する際の料金も高いです。
これは体感になりますが、お湯に変わるのも遅いような気がします。冬場の洗い物は食洗機がなければ死活問題!
②階段を使用しないといけない
当たり前ですが、生活スペースまで行くのに階段を使用する必要があります。
食材って、けっこう重たい
キッチン1階でリビングだけ2階、というのはあまりないような気もしますが。キッチンが2階だと、おそらくパントリー的な、食料保管庫も2階に上げることになると思います。
食材って、結構重たいんですよね。
重たい食材を持って、階段を上らないといけないのは、毎日のことになると、結構大変です。
2階アパートに暮らしていれば、労力は変わりないかとは思いますが、家の中に入ってから、荷物を持って2階に上がる、というのは、精神的には結構きますよ。
仕事終わりの絶望感
寝室が1階パターンで、お風呂入ってそのまま二回に上がらずに寝るなら問題ありません。
ただ、大概のご家庭だと、一度はリビングでくつろごうと思うはず。仕事終わりで、階段登る時点で「家帰るの辞めようかな」という帰宅拒否症の一因となる可能性も。
そして、階段下に置いてあるお米を見つけた時の絶望感。無言で佇む米袋の、「二階に上がるついでに担いで行け」という隠れたメッセージが、つらい。。。
③老後も2階でまったりできると思ってるの
階段のくだりの続きみたいなところもありますが、家の生活機能を分散させると、老後の動線が心配ですね。
自分の老後も住むなら平屋一択
我が家は2世帯なので、自分たちが年取ったら1階に降りる予定ですが、核家族用の家を建てられる場合は、自分の老後も考えないといけませんよね。
新潟ならば、広い敷地をフル活用して、平屋建てを立てるのが一番ですが、都会ではなかなかそんな贅沢な建て方はできませんよね。
エレベーターが付けられるのが不幸中の幸い
今は、エレベーターなんかを家に取り入れることもできるので、今すぐでなくても、エレベーターを設置する場所を考えておくといいかもしれませんね。いずれにせよ、近い将来リフォームが必要となりそうです。
都会なら若い世帯用の物件として売ってしまった方が早そうだけどね。
介護負担の増大
また、介護のことを考えても、やはり2階リビングは不便です。
介護を必要とする方は必然的に1階で過ごされることになるので、1階に全ての生活機能を集約させておいたほうが、介護が必要な部分を減らすこともできるし、介護者自身の負担を減らすこともできます。
④子供部屋、寝室をどこにおくべきか
もはやデメリットではないのですが、子供部屋と寝室をどこにするか、が悩ましいですね。
個人的には、日当たりが悪いことが却ってメリットになりうる、寝室は1階に降ろした方がいいと思いますが。
1階に子供部屋まで設置すると、子供との動線が分断されてしまいます。
「子供が帰ってきたかどうかわからない」というのは、2階リビングのデメリットとして心配されている方も多いですね。
2階にリビングの評価と感想
では、ここからは実際に2階リビングで生活する私の諸感想を。
家具と家電搬入ができない
大型家電が運べない
先に挙げた、冷蔵庫事件ですね。
もう、後悔しかない。
2階にリビングを置くと、加えてソファやテーブルなど、 大型家具をネットで買った時に、自分で運ばないといけない、運べねぇわっていうデメリットもありました。
毎日の階段使用も、まぁ慣れればいいのですが、将来は心配ですね。
子供が転落しそうで怖い
子供がいるときは注意ですね。
子育ても2階メインになると思うので、子供が落ちないようにする工夫が必要です。
階段上に設置できる商品はやはり少し高いし、 壁に穴開けたりしないといけないですね。突っ張り式にしても、結局壁紙凹むしね。
オススメは階段付近に釘を打ち込んで固定するゲート
転落予防にオススメするのは、2階階段に対応したモデルになりますが、その中でも大人しく壁に釘を打ち込んで固定するタイプです。
というか、突っ張り式はどれだけ力を強くしても危険です。
子供関連でいえば、やっぱり子供が重いよね。重量家財だよね。担いで二階まで行くのは結構しんどいです。
2階リビングにした感想
実際に暮らしてみると、2階にリビングがあるのはそれなりに快適です。
我が家は窓は障子にしているので、あかり取りのためにカーテンを開放する、なんてことをする必要もない。
障子は基本閉まりっぱなしですが、電気は夜だけで、昼間は十分に明るい。
そもそも、開放感を楽しんだりすることは、あまりないですね。元々の性格が、狭い空間の方が安心する、みたいなところはあるよね。
親世帯の存在が大きい
小さい冷蔵庫は見るたびに残念な気持ちになります。
2階は最小限の食料保管にして、1階の、親世帯の冷蔵庫にメイン食材は保管しているので、実際そんなに困るわけではないんだけどね。
だって、親が料理してくれるからね。もう少し子供が大きくなって、親が年をとると、この状況も変わってくるんだろうけどね。
将来の生活スタイルも想像して
どっちにも対応できるようキッチンは2つつくっておいてよかったなぁ、とは思っています。なくてもよかったかな、とも思ってるけど(苦笑)
家づくりをしている時って、なぜか子供がずっと小さい設定で話が進められたりもするけど、子供なんて10年で大きくなるし、もう10年でいなくなるからね。
夫婦が過ごしやすい形であれば、それに合わせて子供も成長してくれたりするもんね。
でも、介護についてはちゃんと考えておいた方がいいと思うけどね。
水圧は弱いけど、生活可能圏内
水洗関連では不都合は普段はあまり感じないですね。あんまり水圧を意識することはないです。トイレはタンク付きにしましたし、食器は食洗機が洗ってくれるし。
まとめ:2階リビングは利点を考えてやるものではない
我が家は世帯分離のために2階リビングは決定していましたが、仮に間取りを決める段階で「1階か2階でリビングを選ぶ」というシーンがあれば、基本的には1階にしておいた方がいいと思います。
リビングの機能性は1階にあった方が都合がいいことが多くて、コストや狭小の制約がない限りは1階がいいと思います。
ただ、きっとこのページを検索されている方は、それなりに事情があって「2階リビングにしないといけない」「せめて、何かしらのメリットでもなければやってられない」という事情を抱えている方もいることでしょう。
2階リビングだから生活できない、ということはありませんし、2階リビングだからこそのメリットもあります。その部分をこれから好きになれるかどうかが、家づくりを楽しむ上では重要なんじゃないかな、と思います。
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