吉村障子を取り入れたくて、ハウスメーカーに無理を言ったけど、そもそも吉村障子にはかなりの技術が必要なので、最終的には吉村障子らしきものにした、というお話。
以前、リビングに障子を取り入れた話をしました。
障子紙の話で終わってしまったので、今回は、障子のデザインの話をします。
吉村障子とは
吉村障子とは、建築家の吉村順三※氏が、框と組子の見付寸法を18ミリで統一し見込を30ミリとした障子デザイン・・・要するに全ての枠の寸法が同じになっていることが特徴。
建具の美しさを追求する|kinoie
Kinoieさんから引用しました。
少しわかりづらいので説明し直します。
障子の枠となる部分【框(かまち)】と、障子の網目に当たる組子の太さを同じにすることで、枠と網の境目が目立たなくなり、障子を複数並べても、まるで一枚の障子のように見える、かなり素敵なデザインの障子です。
吉村障子を取り扱える大工は少ない
吉村障子は、正確な寸法(木は呼吸して長さも太さも変わるので大変)と、枠が細くなっても壊れない強度が必要となるため、取り扱える大工さんは少ないです。
新潟では、加茂市あたりが大工の街として、伝統ある建具工芸が得意です。それでも、吉村障子を住宅に取り入れられる大工さんは、本当に少ない。
キノイエ(kinoie)なら吉村障子を取り入れられる
ちなみに、kinoieさんとは、「キノイエ」さんで、その名の通り、惚れ惚れするくらいに木材をふんだんに使った、贅沢な家づくりをしているハウスメーカーさんです。
主戦場は上越市近辺ということで、ぶちくまが建築中には出会うことはなかったのでが、雑誌に載っているようなかっこいい木の家が実例に盛りだくさんで、参考になるので、ぜひリンクを踏んで見てください。
ちなみに、会社名は「株式会社 カネタ建設」です。
http://www.kinoie-niigata.com/company/
全然関係ないけど、会社紹介の資格の欄に、介護事業ということで、糸魚川辺りになかなか素敵な福祉関係の仕事もなされている様子。
ぜひ、ぶちくま家の2世帯住宅の相談にも乗っていただきたかったな、という、ちょっと褒めすぎな会社紹介でした。
その代わりに、写真をお借りします。
さて、戻ります。
吉村障子はいかに一枚の障子に見せるかがポイント
吉村障子というのは、まぁ写真を見てもらうのが一番かと。
障子を閉めた時に、まるで一枚の障子かのような、すっきりとしていて、それでいて上品なデザインなのです。
なので、和の建て具でありながら、巧妙に光源を蓄え、邪魔にならないけども存在感はある。
ちょっと安っぽい家具を取り入れても、なんだかそこだけ異質の空間、高級感すら漂う空間になる、魔法のアイテムなのです。
間接照明との相性が抜群なのは、見ての通りですね。
リビングに障子は合わないという概念をまるっと覆してくれた
最初、ぶちくまはリビングに障子を入れるのは反対だったのです。
でも、よめくまさんが、リビングに障子を入れたらかっこいいんじゃないかと言い張るので、そんなわけあるまいと散々喧嘩した挙句、最終的にはぶちくまもベタ惚れの吉村障子のデザイン。
こいつをなんとか取り入れたいとハウスメーカーに交渉。
障子を取り入れること自体はOKだったのですが、ここからが大変でした。
吉村障子のイメージが伝わらない
写真もお渡ししたのですが、これがなかなかどうして、建具屋さんにイメージが伝わらないのです。
それもそのはず、この吉村障子、かなりの技量を要するのです。
と、いうよりも、あんまり実益的でない、と言いますか。
デザイン性は高いのですが、実際に組み立てるとなると、強度の問題やら、障子紙の重さの問題やらで、あの細い組子と框(枠組)で支えきれないのでは、という問題が発覚。
面倒臭がりのぶちくまとしては、デザインも重要だけど、毎回和紙を貼り変えるのも大変なので、ワーロン紙などの強化和紙を採用したい、という欲張りよう。
最終的には、「吉村障子らしきもの」で決着をつけました。
障子枠のデザインは多種多様
その他にも障子のデザインの種類は意外に豊富です。
以下はチルチンびと広場さんからの引用(というか転載)になります。
素敵な家づくりの知識を教えてくれるサイトです。
http://www.chilchinbito-hiroba.jp/column/iemame/
障子デザイン表
荒組障子: |
荒間障子とも呼ばれ、基本の数字で割り付けられている。 |
横組障子: |
荒組障子の竪子はそのままに、横の組子を2等分したもの。 |
横繁障子: |
横組障子の横の組子をさらに2等分したもの。 |
竪繁障子: |
荒組障子の竪の組子を2等分した「竪組障子」の竪の組子をさらに2等分したもの。 |
吹き寄せ障子: |
組子の一部をあえて片寄せて組み、組子のリズムの変化を楽しむ障子。 |
変わり組障子: |
単に「組障子」とも呼ばれ、細い組子を用いて伝統模様に組んだり、不規則に配置して組んだりしたもの。 図は香図(こうのず)という伝統文様。 |
腰付障子: |
腰を付けた障子。腰には細い框と下桟との仕口補強の意味合いもある。 |
水腰障子: |
腰の付かない障子で「水腰」は”腰を見ず”という言葉が転じたという説もある。 腰付か水腰かの選択は、落ち着きを狙うなら腰付、軽快さを狙うなら水腰。 あるいは、格式が欲しい空間には腰付、日常的な空間には水腰という選択もある。 |
額入障子: |
紙張り部分の一部にガラスを組み込んだもの。 |
摺り上げ障子: |
ガラスと上下可動な小障子を組み込んだ障子で、ガラスを隠すこともできる障子。 |
猫間障子: |
障子に組み込まれた小障子が左右に動くもの。 |
ほぼ転載の内容ですいませんが、障子の魅力が少しでも伝われば幸いです。
メーカー既製品なら頑丈で取り入れも簡単
和風の家具だと、手入れが大変だし、依頼するのも造作家具など取り扱う建具屋さんに頼まないといけないので、少し敷居の高さを感じます。
メーカー品だと、安定した品質と、確かな強度があるのは安心です。
また、応接室としての和室をリビングと隣り合わせにする間取りも流行っていることもあり、「和室側は襖、洋室はドアの見た目にしたい!」のような要求に答えてくれるのもメーカー品のいいところですね。
ただ、やはり上記で取り上げたような多様なデザインを採用できないのが心苦しいところですね。
YKK apの「新和風」
YKK apでは、「新和風」という、洋室和室が入り乱れるモダンな和洋折衷に対応したデザイン建具を展開しています。
障子だけではなく、和風パーテーションのデザインも豊富なので、リビングの一部に畳を敷いて昼寝スペースを設ける場合にもマッチしています。
LIXILの「新和風」
なぜ、商品名をかぶせてしまったのか。どちらが被せたのかは知りませんが。
LIXILは実際にモデルハウスや展示場で拝見していますが、近づくと既製品感はありますが、ざっくり見た感じなら十分に風味を楽しめる仕上がりに感じました。
DAIKEN「アルミ障子」
さらに既製品感は上がりますが、DAIKENでもアルミ障子は販売されています。
コメント
「ざるそば カツ重 和風」に関する最新情報です。
新潟県三条市の国道8号沿いにある和風食堂「更科」で、カツ重とざるそばを楽しむことができます。店舗の外観は古風な雰囲気で、内部は畳敷きの半円形のテーブルがあります。カツ重はジューシーな鶏肉にチリソースがかかっており、食欲をそそります。また、ざるそばも美味しく、食後には心地よい辛味が残ります。この和風食堂は地元の人々に愛されており、新潟県内の観光客にも人気です。
https://www.niikei.jp/917553/