保証制度の基本となっている部分について解説します。
住宅会社がいろんな保証をやってくれるけど、これって法律で決められたことやっているだけなんじゃないの?
ハウスメーカーを紹介すると、「うちの保証は10年も無料!」と謳うところに出会します。
10年間保証というのは、保証範囲によっては確かにすごい。一方で、保証範囲が法律で定められている部分だけだったりすると残念な気持ちになる。
でも、家づくりをしているときは、消費者を守る法律のことまで調べないですもんね。
このページでは、最低限の法律の説明はしますが、目標としては「ハウスメーカーの良い保証、悪い保証がわかる」ことにして、今悩んでいる家づくりの判断材料となれば幸いです。
不具合があったときに、どこが保証する?
まずは保証の範囲についてのお話。後半で法律の話もしますが、家の不具合をどこに相談するかの目安にもなります。
ハウスメーカーが保証するところ
まず、住宅会社が保証するところで、法律で決められている部分は以下の通り。
構造耐力上主要な部分
住宅の基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材、床版、屋根版、横架材のうち、当該住宅の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支える部分(建築基準法施行令第1条第1項第3号と同様の内容)
- 基礎
- 壁
- 柱
- 小屋組
- 土台
- 斜材
- 床版
- 屋根版
- 横架材
雨水の浸入を防止する部分
- 住宅の屋根又は外壁
- 住宅の屋根又は外壁の開口部に設ける戸、わくその他の建具
- 雨水を排除するため住宅に設ける排水管のうち、当該住宅の屋根若しくは外壁の内部又は屋内にある部分
特別に保証することが明記されているもの
後は、基本的には住宅のトラブルとはいえ、確実に住宅会社が保証してくれるところはなく、「要相談」の範疇となります。
ただ、ハウスメーカーごとに対応の幅は異なります。
ちょっとしたトラブルであれば無料で行うところもありますが、主要な構造部分にも関わらず「経過観察」として対応をしないようなところもあります。
雨漏りのような余程の欠陥がない限りは、最初に住宅トラブルが起きるのは構造ではなく、住宅設備です。住宅設備の対応を保証範囲としていると明記されていれば、保証範囲としては手厚い部類になると思います。
住宅設備メーカーが保証するところ
逆に、住宅設備ってのはどこまで保証されるのかというと、メーカー保証はほぼ1年間で切れます。
LIXILの長期保証
LIXILは通常保証が2年間、オーナー登録でプラス1年間、長期保証サービス加入で5年、10年の延長保証が可能。
サービス料は利用する設備ごとに決まっています。さらに、まとめて加入することで5年分程度の割引がされます。
YKK APの場合
保証期間
建築会社よりの引き渡し日〈注〉から起算して2年間(電装部品については1年間)。ただし、商品からの雨水浸入については10年間。
食洗機の場合
個人的に、よく壊れる上にどこに相談していいか分かりづらいのが食洗機。
キッチンメーカーに発注依頼して作ってもらったものですが、食洗機は基本的に食洗機メーカーが保証するものです。そして、ほとんどの場合メーカー保証は初期不良対応の1年のみ。
ただ、食洗機は汚れやすく壊れやすい家電。可能な限りは延長対応をした方がいいのですが、海外メーカーなどは延長保証に対応していないことが多く、国内メーカーでも自分で発注していない食洗機はどのタイミングで延長できるかわからず対応されていない方も多いと思います。
カーポートの場合
カーポートの不具合もややこしいところ。雨漏りなどしていると早々に対応してもらいたいのですが、雨漏りの場合、施行が悪い可能性もあります。
カーポートに不具合が見つかった場合は、まずは施行業者に連絡します。住宅会社を通じて外構を依頼しているなら、住宅会社でも構わないと思います。
造作家具
造作家具と言っても、オーダーメイドで家具屋さんに依頼したものもあれば、住宅会社経由で大工さんが作ってくれた家具もあります。
オーダーメイドの高い家具の場合、修理費用も含まれている場合があるので、無料で対応してくれる場合があります。これは作ってもらったところに連絡したらいいと思います。
住宅会社の場合、対応してくれる場合がほとんどだと思いますが、前述の通り、主要な構造上の欠陥でない限り、住宅会社が無料で保証する義務はありません。ただ、瑕疵の発見から1年以内で、契約内容に反する内容であれば対応の義務はありますが。
給湯器
給湯器も、まぁまぁ壊れます。壊れた時の影響が大きいので、施主がすぐに気付けるというのもありますが。
給湯器は一般品は1年間、BL(ベターリビング)品は2年間となっています。
給湯器の場合、給湯器本体の問題と、給湯器の設置に関する工事による問題があります。もちろん、素人には何が原因かわからないので、設置業者に連絡するのが手っ取り早いです。
ただ、保証を利用する場合には、事前に知っておきたいのが延長保証。延長保証に加入するには期限がある場合が多いので、家を建てた時にオーナー登録できるものは必ずチェックしておきましょう。
リンナイ「ワランティV」
リンナイの場合は元々の2年間の保証に加えて、所有者登録することで3年間(合計5年間)の延長が可能。
有償にはなりますが、10年間の保証延長も可能です。ワランティVというサービスになります。
ノーリツ「安心プランS」
ノーリツの場合は、2年間の無料保証期間を、最大10年間まで延長できる「安心プランS」が利用できます。
引き渡し日から2年間の無料保証期間内であれば加入できます。
パロマ「HOT安心システム」
パロマには、2年間の無償保証を有料で最大10年(メーカー無償保証期間2年を含む)まで延長することができる「HOT安心システム」という長期保証システムがあります。
修理・交換はどこまでやってくれる?
不具合は、一度出ると一回の修理では解決せずに、何度も不具合に悩まされることになります。
基本的には、一次対応はどこの業者が入っても、「目の前にある症状」に対しての応急処置をするだけです。
特に、メーカーから依頼された下請け業者としては、対応に時間をかけるほどコスパが悪くなるため、場当たり的な処置で終わりがち。
壁紙のひび割れ、直してくれる?
壁紙のひび割れは、特に保証の規定がない限りは、住宅会社の保証の範疇外となります。
例えば、入居してすぐに壁紙が剥がれ落ちてきた、なんて場合に関しては施行不良なので契約不適合と考えられます。
一方で、入居して半年くらい経ってからの壁紙のひび割れ、これに関しては微妙なところです。
木造建築物であれば、木材は季節によって伸縮するので当然、若干の歪みが生じます。これによって生じる壁紙のひび割れは想定事項と考えられるので、修繕の義務まで発生するとはいえません。(半年くらいなら、住宅会社に言えば簡単な修繕くらいはしてくれると思いますが)
施主としては、不具合として目につきやすいのが壁紙なので、なんとなく気にはなるんですけどね。
ただ、壁紙のヒビ、あるいはカビは、そもそもの建物の欠陥によるものである可能性もあります。
1階と2回の同じところに数ミリにもなるような大きなひび割れになっていれば構造に問題のある歪みがある可能性もありますし、部分的に異様にカビが生える(なんだったらいつも湿っている)ということがあれば根本の原因は雨漏りです。
水栓トラブル
水のトラブル、中には悪質な業者もいるのですが、とりあえず自分で水の元栓くらい閉められると慌てずに対応せずにすみます。
例えば、この辺りの相談も住宅会社にできたりします。
最近では、様々な会社でアフターケアとして24時間対応できるサービスを導入しています。対応するのは外注の方ですが、初期対応としての早さは住宅会社の担当を経由するより早いので、こういう時に便利だと思います。
ちなみに、水のトラブルでは対応に焦り、価格の適正もわからず、つい高額な料金が請求されても応じてしまうというケースがあります。
LEDライトの交換
昔は電球が切れたら自分で買って自分で交換するものでしたが、LEDが普及してから、ダウンライトなどは天井に埋め込まれているので簡単に交換できなくなってしまいました。
LEDは白熱灯や蛍光灯よりも長持ちするので、そもそも交換する機会がほとんどないんですよね。
ただ、LEDライトに不具合があれば交換の必要が出てきます。LEDライトが埋め込み式(ダウンライトの一体型)だと、第二種電気工事士の資格が必要なので、資格を取るか業者に依頼する必要があります。
DIYが好きな方だと、資格取っちゃう方もいますが、一般的には業者に頼むのが賢明です。
交換費用としては、LEDライト本体の価格プラス工賃として1個当たり3,000円程度。出張費用などで諸々含めて総額だと結構大きな出費になります。
ちなみに、LEDライトの場合は実はほとんどのメーカーで5年保証制度が利用できます。なので、初期不良であれば交換品が届きます。修理が必要な場合は有料の場合が多いです。
室内ドアの立て付けが5年で悪くなった場合
木造住宅は、若干の歪みが出てくるので、ドアの立て付けが悪くなるのは想定内です。そのため、ドアの既製品は簡単に調整できるように作られています。
例えば、製品自体に問題があって、クローザーや蝶番に交換が必要な場合は、保証期間であればメーカーが交換してくれます。
ただ、ドアの開閉に問題がある場合は、家自体が歪んでいる可能性もあります。こればかりはドアを交換しても直らないので、根本の問題の解決が必要です。
例えば、ドアの場合は、メーカー保証は2年程度でなくなります。そのため、基本的には有償での工事を依頼することになります。ただ、その前に、ドアの立て付けが悪くなった原因がどこにあるのか探すためにも、住宅会社に相談して家全体の見直しをする必要があります。
5年程度だと、まだ無料点検で対応してくれるところも多いので、ひとつのタイミングとして、家の補修計画を考えてもいい時期かもしれません。
法律で守ってくれる家の品質
長々と「家のトラブルと保証」について説明してきましたが、ひとつのポイントとして、家は不具合が起こると面倒なことになるということがあります。
我が家は2〜3年くらいで、ドアが開かなくなったり、食洗機が動かなくなったり、トイレが詰まったりしているけど、対応が面倒ですね。
そもそもが、家というものが様々な専門的な要素が組み合わさってできているもの。トラブルは当然起きるし、起きたトラブルの対処は素人には難しい。
ただ、買う前にはどんなトラブルに見舞われるかもわからないし、隠そうと思えばいくらでもトラブルを隠して売ることもできてしまうので、住宅を購入する人を守るための法律があります。
ここからは、すごく退屈ですが、住宅の品質を担保して購入者を守るのに、どんな法律があるのかを解説していきます。
住宅品質確保法ってどんな法律?
住宅を購入する際に、住宅保証を知るために最低限押さえておきたい法律が「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品質確保法、品確法)」になります。
住宅品質確保法で何が決められている?
この法律の中では以下のことが定められています。
- 住宅の性能表示に関わること
- 住宅に問題があったときの処理方法
- 瑕疵担保責任を明確にする
家は建ててしまうと、「どうやって建てたか」がわからなくなってしまいます。
また、家を注文する場合には、まだ建ってもいない家の安全は、本来、誰にもできないものです。
住宅会社は、すでに建てた家や、これから建てる家に対して、隠そうと思えばいくらでも情報を秘匿することができます。
つまり、住宅売買の契約の上で、施主は住宅会社よりも圧倒的に不利であると言えます。
この契約における不平等な格差から、実際に欠陥住宅として問題にあったケースも散見され、社会的な問題として関心を集めました。
不動産業界は、情報を秘匿した方が利益が取れる、という体質があり、今でも業界の体質に甘んじて口八丁で顧客をやり過ごそうとするケースは多く見られます。
しかし、同時に顧客側も情報発信できる時代となり、不遇な対応については自ら発信して社会に問うことができます。とはいえ、何も知らない、情報の発信もできないという消費者も多く、水面にも上がらずに欠陥に苦しむ施主も多くいらっしゃいます。
品質確保のために決められた「瑕疵担保責任」
新築住宅の売主等は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づき、住宅の主要構造部分の瑕疵について、10年間の瑕疵担保責任を負うこととされています
簡単に言えば、「新築住宅は10年間は倒れない品質の家にして、倒れそうな欠陥があれば無料で直せよ」ということになるのですが、住宅会社に修理のお金がなかったり、そもそも倒産していれば、住宅を直すことができません。
そのため、「住宅瑕疵担保履行法」では、お金の確保を義務付けているのですが、保証金を供託するか、保険金を支払って住宅瑕疵担保保険に加入するかの対応が義務付けられています。
いずれにせよ、消費者としては「10年間の修理」に関しては保証された状態となっているわけです。
住宅事業者が保険を利用することで、第三者機関が家の安全性をチェックするシステムになったのも良かったですね。
瑕疵担保責任から契約不適合責任へ
あまり面倒な説明はしませんが、民法が改定されて若干、瑕疵担保責任の捉え方が変わりました。
消費者にとってはそれほど不利なことはないので、「契約と違うことがあったらちゃんと請求できるよ」という意味合いに変わったと解釈していいと思います。
項目 | (旧)瑕疵担保責任 | (新)契約不適合責任 |
瑕疵の範囲 | 隠れた瑕疵 原始的瑕疵 (契約締結時までに生じた瑕疵) | 隠れた瑕疵であるかは関係なく 契約履行時(引渡し)までの瑕疵 |
損害範囲 | 信頼利益のみ | 信頼利益 履行利益 |
対抗措置 | 契約解除 損賠償請求 | 契約解除 損賠償請求 完全履行請求 代金減額請求 |
https://www.propertyagent.co.jp/contents/pro/law/4133
瑕疵(契約不適合)担保期間
10年間
どこまで保証してくれるの?
構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分
既に解説した部分なので詳細は割愛しますが、家の重要な部分に関しては、10年間の保証義務が売主にあります。
契約不適合の施工・設備は請求可能
ただし、契約不適合の場合は、種類・品質・数量が契約のものと異なる場合は、以下の4つの請求ができるようになりました。
- 履行の追完請求(仕様通りとなるように、足りないもの・代替品を請求できる)
- 代金減額請求(足りない部分に関しては減額を請求できる)
- 損害賠償請求(契約不備による損害賠償を請求できる)
- 契約の解除(契約に満たない場合に、契約そのものを解除できる)
誰が安全を保証してくれるの?
説明の繰り返しになりますが、以下の要点だけ押さえておいてください。
- 住宅の主要構造部分は10年間は無料で直す責任がある
- 直せないと困るので、住宅会社は保険に入る
- 保険会社は安全な住宅じゃないとお金を払わないといけないので、ちゃんとした家かどうかを建築中からチェックする
- 問題があっても、保険が使えるので住宅会社は修理できる
- 10年問題なしで、再点検・補修工事をすればさらに10年延長保証が可能
基本的に、品質確保法で保証されているのは、住宅の完成と完成後の家としての一定の品質を10年間保つことです。10年間は無償で補修工事をする義務があります。
この義務を売主(施工会社、住宅会社)が確実に履行できるようにすることで、品質が担保されていると言えます。
住宅会社は買主(施主)から請求があったときに対応できるように、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(住宅瑕疵担保履行法)により、新築住宅を供給する事業者に対して、瑕疵の補修等が確実に行われるよう、保険や供託を義務付けられています。
この住宅瑕疵担保履行法により、住宅会社は住宅瑕疵保険に加入していることになり、修理費用などは保険を利用して賄うことができます。
少し長くなりましたが、新築住宅を注文・購入した買主(施主)は品質確保法で家の主要な構造部分に関しては10年間の無償修理が保証されています。
一方の売主(住宅会社・施工会社)は、確実に修理できるように保険の加入が義務付けられており、仮に倒産していた場合でも住宅会社が加入していた瑕疵担保保険を利用して修理費用が負担されます。
特約による、保証期間の延長と対象拡大
「保証期間延長瑕疵保証責任保険」により、本来10年の保証期間がさらに延長可能な特約をつけることができます。
https://www.jio-kensa.co.jp/insurance/extension/common/pdf/default_01.pdf
加入のためには、住宅性能を維持するためのメンテナンス工事などが必要となります。保証内容は加入する保険の特約により、保険対象を追加できるものもあります。
もし住宅に瑕疵(不適合)があったらどうしたらいい
住宅に問題があったときの対応について簡単にまとめます。
問題があれば、まずは住宅会社に連絡
売主の担保責任については、①買主が目的物のキズ(不適合)を知ったときから1年以内に通知をしなければ買主の権利は失効する(失権効)、つまり、1年以内に売主に通知をすれば、売主に対する契約不適合責任を追及する権利は保全される、②ただし、売主が悪意・重過失である場合には、買主が通知を怠っていても失権効は生じない(権利は失われない)とされています。また、③1年以内に通知したとしても、その後売主に請求をすることなく所定の期間(5年または10年)が経過すれば、買主の権利は時効によって消滅します。
https://www.zennichi.or.jp/law_faq/%E5%A3%B2%E4%B8%BB%E3%81%AE%E6%8B%85%E4%BF%9D%E8%B2%AC%E4%BB%BB%E3%81%AE%E6%9C%9F%E9%96%93%E5%88%B6%E9%99%90/
ポイントは、住宅の問題があった時には、まずは売主に通知することで、売主に契約不適合責任を追求することができます(権利が失効しない)。
売主に悪意があって教えないなどした場合は権利は失効しません。
ただ、基本的に5年または10年が経過すると、権利は時効で消滅します。
少しややこしいのですが、この権利が簡単に消失しないように、10年は家の品質を保証したのが先ほどの「住宅品質確保法」なので、引き渡しから10年間は家の主要構造部分に関しては売主に住宅を守る責任があります。
ただ、素人には何が品確法で守られていて、どんな住宅設備・施工の担保責任が消失してしまうのかがわからないと思います。そのため、まずはどんな問題であれ、住宅を売った会社に連絡することが大切だと言えます。
関連する法律で関連する責任義務期間
法律 | 対象 | 対象者 | 責任義務期間の開始 | 責任義務期間 |
民法 | 売買するもの | 売主 | 引き渡し時 | 10年間 |
宅建法 | 土地、建物 | 宅権業者の売主 | 引き渡し時 | 2年間 |
品格法 | 新築住宅 | 新築住宅の売主 | 引き渡し時 | 10年間(20年まで延長可) |
https://www.propertyagent.co.jp/contents/pro/law/4133
民法における瑕疵担保責任は、以下に示す第570条及び第566条が根拠として設定されます。
その内容は、「契約の解除もしくは損害賠償の請求は、瑕疵の事実を知ってから1年以内に行わなければならない」というものです。
法規制がない内装や設備の保証はどうしたらいい?
前述の通り、住宅設備の場合は、住宅設備メーカーが保証している場合がほとんどですが、これは初期不良に対する保証として数年間を対象にしているくらいで、基本的には有償による修理依頼となります。
合わせて、住宅会社が独自に保証期間を設けている場合があり、保証の内容によっても様々です。
保証期間については、ハウスメーカーによっては60年といった長期的な保証をしてくれるところもありますが、ほとんどのケースでは瑕疵担保責任を伴う10年以降は有料での検査・別途補修工事を依頼する場合が多いです。
最近では、住宅設備に関しても10年までは保証してくれる住宅会社が増えています。この辺りを「住宅会社の安心感」の評価基準にしても良いかもしれません。
保証でチェックしておきたいポイント
- 保証期間の延長が可能か
- アフターケアは検査・補修はどのように行うか
- 電気設備や水回りの設備のアフターケアの取り扱い
- シロアリ対策と防蟻剤の保証
- 地盤保証
補修対象の工事や、工事に対して有料/無料で行うのか、修理・施工はどこの会社が行うのか、この辺りを一度整理してアフターケアをチェックしておくべきだと思います。
家の場合、「主要構造」「住宅設備」「電気・配管」「シロアリ」「地盤」など、保証対象が多岐にわたって管理が煩雑になりがち。
どの保証が、どれだけ必要になるかは、トータルバランスで考えていき、20年〜30年ごろにリスクも踏まえて必要なのが「保証」なのか「建て替え・引越しのための資金」なのかを考えるといいと思います。
ただ、家の寿命は伸びて、建築物の資産価値も以前よりは見直される可能性もあるので、「誰かが住める家」を保っておくのは大事だと思います。
知っておきたい、各社の住宅保証の内容一覧
どの住宅保証が手厚いのか、実際に比較してみないと分かりづらいと思うので、調べられる範囲で情報をまとめました。
基本的には調べた際の情報で時間は止まっているので、詳細については各社にお問い合わせいただけると幸いです。
全国大手ハウスメーカーの各社アフターサポートの比較
ハウスメーカー | 初期保証 | 最長期間 | 長期保証内容 | 有償開始・延長条件 | 地盤・耐震保証 | 住宅設備に対する保証 | シロアリ保証 | 保証情報の可視化 | 24時間サービス |
アイフルホーム | 10年 | 30年(条件あり) | 引き渡し後、20年間の「長期継続点検」を採用 | 20年目以降を希望する場合は有償 | 地盤保証、耐震保証あり | 独自の設備機器保証あり(メーカー保証終了後も10年間の無償保証) | – | 住宅情報の蓄積(30年間) | – |
ユニバーサルホーム | 10年 | 30年(条件あり) | 6カ月、1年、2年、5年、10年、15年、20年、25年の合計8回( | 10年ごとの有償点検・補修が必要 | 生涯地盤保証 | 地熱床システム保証 | – | – | – |
一条工務店 | 10年 | 30年(条件あり) | 引き渡し後、20年間の「長期継続点検」を採用 無償の定期点検は10年目、15年目、20年目のみ実施 | 10年ごとの無償点検と有償補修が必要 | – | – | – | – | お客様専用アプリ「一条工務店 住まいのサポートアプリ(i-サポ)」 |
クレバリーホーム | 10年 | 30年(条件あり) | (加盟店によって異なる) 引き渡しから6ヵ月、1年、2年、5年目に専門スタッフが訪問して点検 | 10年目、20年目の有償メンテナンスが必要 | – | – | – | – | – |
タマホーム | 10年 | 60年(条件あり) | – | 5年ごとの無償点検と有償補修が必要 | 地盤保証(引き渡しから10年) | – | シロアリ10年補償 | – | – |
ミサワホーム | 10年 | 60年~永年(条件有)(条件あり) | 引き渡し後、20年間の「長期継続点検」を採用 「定期巡回サービス」と、引き渡し後、11カ月、23カ月の3回分の無償定期メンテナンスを実施 | 10年ごとの有償点検・補修が必要 | – | 無償の設備保障(5年。有料の設備サポートプランに入ることで、水回り、キッチン、冷暖房などの保証を5年間延長可能) | – | オーナー専門のウェブサイト「オーナーズクラブ」あり | 365日・24時間受付体制 災害時待機体制 |
積水ハウス | 10年 | 永年(条件有) | 3カ月、1年、2年、5年、10年、15年、20年、25年目に専任スタッフが訪問し、それぞれの時期に合わせた定期点検を実施 | 10年ごとの有償点検・補修が必要 | – | – | – | 独自の住宅履歴情報の蓄積・更新台帳「いえろぐ」 | 24時間 365 日受付 カスタマーズセンター |
ダイワハウス | 10年 | 永年(条件有) | 30年間の無料点検と診断実施 30年目以降は、5年ごとの有償点検 | 5年ごとの有償点検・補修が必要 | – | 住宅設備機器保証10年独自の設備機器保証あり | シロアリ 初期保証10年(有料メンテナンス工事の実施で5年または10年延長可能) | オーナー限定WEBサイト「ダイワファミリークラブ」 | – |
セキスイハイム | 10年 | 30年(条件あり) | 5年ごとの定期診断を無償で60年目まで行う | – | 地盤保証、耐震保証あり | 独自の設備機器保証あり | – | オーナーさま専用のWebサイトあり | 24時間365日対応 |
2022年の情報になります。また、各社店舗により対応が異なる場合があります。
新潟のハウスメーカー・工務店の住宅保証一覧
ハウスメーカー | 初期保証 | 最長期間 | 長期保証内容 | 有償開始・延長条件 | 地盤・耐震保証 | 住宅設備に対する保証 | シロアリ保証 | 保証情報の可視化 | 24時間サービス |
ナレッジライフ | 20年間 | 30年間 | 引き渡し後に8回訪問メンテナンス | 20年以降は有償で10年追加 | – | – | – | WEB クラウドシステムで管理・保管(施主が確認できるかは明記なし) | – |
ディテールホーム | 10年間 | 30年間 | 半年、1年、2年、5年、10年、20年、30年に点検。 メンテナンスプログラムあり | – | 20年間 | 5年、最長10年 | 10年間、最長30年、5年ごとの更新 | – | – |
ニコハウス | 10年間 | 30年間 | – | 11年目以降は10年ごとに25万円(税込)の延長保証 | 20年間 | ベランダFRP防水保証(完成後10年保証) 長期住宅設備保証(完成後10年保証) | 10年間(11年目以降は500万円までの補償を5年ごとに更新、最長20年) | – | – |
大きな森 | 10年間 | 25年間 | – | 10年保証満了時に点検、メンテナンス(有償含む)が必要 | 10年間 | 場所ごとに短期保証(明記なし) | – | – | – |
オーガニックスタジオ | 10年間 | – | 6か月 1年 2年 5年 10年 5回の定期点検(無償) | – | 10年間 | 10年間 | – | – | あり、10年間 |
光栄住宅 | 10年間 | – | お引渡し後、半年・1年・2年の定期点検を実施、時期に応じた手直しや補修 | – | 20年間 | – | 10年間、5年目に中間検査 | – | – |
R+HOUSE(アーバンハウス新潟) | 10年間 | 60年間 | 長期修繕計画を作成、60年間にわたって、第三者機関が定期点検・報告 | – | – | 10年間 | 5年間 | 新築時の設計図書や、定期点検報告書、保証書など、住宅に関する情報を一元管理(施主が利用できるかは不明) | あり |
グリーンスタイル | 20年間 | 60年間 | – | 20年以降、10年ごとの有償点検、必要時メンテナンスで追加10年保証 | 20年間 | 10年間 | 10年間、10年目以降は5年ごと更新、最長30年 | – | あり、10年間 |
ハーバーハウス | 10年間 | 20年間 | JIOに準拠 | 明記なし | – | – | – | – | あり |
イシカワ | 10年間 | 35年間 | – | 必須メンテナンスを実施し、構造・防水10年延長保証プラン (保険期間:10年) | 20年間 | – | 最大30年、5年ごとに有償点検・メンテナンス | – | – |
パパまるハウス | 10年間 | 30年間 | 1ヶ月、6ヶ月、2年目、5年目(防蟻)10年目点検 | 10年点検で必要なメンテナンスを実施し10年延長 | – | – | – | – | ヒノキヤグループのコンシェルジュデスク |
アサヒアレックス | 20年間 | 最長50年 | 35年間は最大3,500万円の保険、15年間は保証 | – | – | メンテナンス制度あり | – | – | – |
疲れました。
コメント
「作成 報告書 アプリ」に関する最新情報です。
佐賀市が提供するAIを活用した報告書自動作成カメラアプリ「OPTiM Taglet」は、業務効率化を目的としたスマートフォンアプリです。このアプリでは、ユーザーが写真を撮影し、状況をタグ付けすることでAIが自動的に報告書を作成します。タグ付けされた写真はクラウドにアップデートされ、管理グループ内で整理されるため、報告書は迅速に共有可能です。特に建築や不動産、設備管理の現場作業において、現地調査や作業状況の報告が容易になり、事務所に戻ってからの写真整理や報告書作成が不要となります。これにより、報告書作成業務の効率が最大で3分の1向上するとされています。
https://www.s-housing.jp/archives/360506
「ap ykk ykk ap」に関する最新情報です。
YKK APと千代田区は、秋葉原駅前広場にペロブスカイト太陽電池を使用した「建材一体型の太陽光発電」の実証実験を行うための連携協定を締結。実証実験は、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す取り組みの一環で、7月25日から10月20日まで実施される予定。得られる知見をもとに、区有施設への導入を検討していく。
https://japan.cnet.com/article/35221288/
「中国 ap ykk」に関する最新情報です。
YKK APは、中国に新会社「YKK AP上海国際貿易社」を設立し、中価格帯商品の調達力強化を図り、グローバル事業拡大を目指す。この新会社は中国の技術やサプライチェーンを活用し、中国内企業から材料や部品を調達し、製造拠点へ供給することで商品力とコスト競争力を強化する。YKK APは中国で製造拠点や営業拠点を展開し、窓・サッシや部品・カーテンウォールを製造しており、そのブランドは高く評価されている。
https://www.s-housing.jp/archives/356083
「green green prop prop」に関する最新情報です。
株式会社Green propは、東京都港区芝に新しい拠点となる東京支店「SUSTAINA BUILDING」を2024年4月にオープンした。このビルは、環境問題の解決に取り組む同社のビジョンである「持続可能な未来のために」を体現する空間であり、環境活動や循環経済、地域創生、社会課題解決などに関心を持つ個人や企業に利用されることを期待している。建物のリノベーションには古材が活用され、個性的な資材やデザインが取り入れられている。1階には「サスティナブル・ラボ」というコミュニティスペースがあり、異なる業種の人々が出会い、つながりを築く場として提供されている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000142073.html
「保証 永年 永年 保証」に関する最新情報です。
大手ハウスメーカーが「永年保証」を導入し、60年保証などの長期保証制度に続く取り組みが注目されている。永年保証はリスクを伴う取り組みであり、社内体制の整備が重要である。
https://www.s-housing.jp/archives/347675
「請求 報告 施工」に関する最新情報です。
富山県高岡市がクラウドサービス「Kizuku/キズク電子受発注」に、施工報告と請求をワンストップで処理できる機能を追加することを発表。これにより、施工報告と請求を同時に処理することが可能となり、効率的な業務処理が期待される。
https://www.s-housing.jp/archives/347974
「家具 修理 サービス」に関する最新情報です。
家具リメイクの新サービスが始まり、愛着ある家具の修理やリメイクを通じて、買い替え以外の選択肢を提供し、不要家具の廃棄を削減する取り組みが行われている。また、能登半島地震で壊れた家具の無償修理支援も開始され、能登半島全域で修理依頼を受け付けている。1946年創業の家具店が新ブランド「ムニモノガタリ」を立ち上げ、家具修理サービスの展開を発表した。
https://www.s-housing.jp/archives/347433
「家具 建具 建具 家具」に関する最新情報です。
家具製作事業を立ち上げた会社が、ブランド力向上と雇用創出を目指している。社長は女性大工との交流から、女性が活躍しやすい環境を提供したいと考えている。建具や家具の製作は通勤しやすく、手に職をつけることができるため、復職もしやすいとの考えから、自然乾燥した木材を使用して製作を行う予定としている。
https://www.s-housing.jp/archives/345822
「表示 給湯器 ラベル」に関する最新情報です。
国土交通省は、既存住宅の省エネ性能表示ルールを導入する方針で、表示項目は「窓」「給湯器」とし、リビングやダイニングの表示が必須となる提案を行っている。給湯器の表示対象には複数の種類が含まれ、さらに断熱や空調などの性能要件も定められる予定。新築住宅の販売・賃貸時には表示制度があり、消費者と事業者双方にわかりやすいルール作りを目指している。
https://www.housenews.jp/equipment/26668
「town ykk ykk 不動産」に関する最新情報です。
YKK不動産が富山県黒部市で進めている地域活性化プロジェクト「I-TOWN 第2期」の住居棟6棟が竣工したことが発表された。建物は木造大型パネルを使用し、全56戸で収容人数は56名となっている。
https://www.housenews.jp/house/26438
「料金 プラン 料金 プラン」に関する最新情報です。
東北電力は、4月1日から太陽光発電・おひさまエコキュートの設置世帯向けに新料金プラン「よりそうプラスおひさまeバリュー」を提供開始する。このプランでは昼間の電気料金を従来より安くし、悪天候時や冬季などに電力料金が上昇するのを防ぐ。対象地域は東北6県と新潟県(一部地域を除く)。新規加入キャンペーンやポイント特典も用意されており、基本料金や電力料金も従来のプランより安く設定されている。
https://www.s-housing.jp/archives/344143
「ap ykk ykk ap」に関する最新情報です。
YKK APと東北大学が2024年4月1日から共同で次世代型アルミニウム資源循環の研究講座を開設する。この取り組みは、アルミリサイクル副産物の循環利用技術の開発を加速し、持続可能なアルミ産業の構築や環境ビジネスの創出を目指すものである。具体的な研究内容には、アルミリサイクル副産物の分析や循環利用、副産物の発生メカニズムの解析などが含まれる。この取り組みにより、持続可能な社会の実現に向けた新たな価値創造や環境負荷の軽減が期待されている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000624.000006735.html
「sesela 給湯器 やさしい」に関する最新情報です。
株式会社キンライサーが、肌だけでなく給湯器やお風呂の設備にもやさしい新入浴剤ブランド「SESELA」を共同開発し、2024年3月15日より販売を開始。SESELAは塩分、硫黄、炭酸ガス、酸化チタンなどを使用せず、家にも肌にもやさしい製法で作られている。キンライサーの給湯器交換サービス内では記念キャンペーンが実施され、給湯器を交換する方に特典が提供される。SESELAは、給湯器やお風呂の設備に配慮した入浴剤として注目されている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000076029.html
「lixil lixil 自ら トイレ」に関する最新情報です。
LIXILは、INAXタンクレストイレ「SATIS X」を発売し、使うたびに便器内の汚れを強力に洗い流す「極みトリプル水流」や、1日1回泡で洗浄する「泡クリーン」などの機能を搭載。これにより、目に見える汚れと見えない汚れに対処し、トイレ掃除の手間を省く。新たな洗浄方式や設計により、従来の課題を克服し、自己掃除機能を備えたトイレとして、トイレ掃除の負担を軽減する。
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/1574271.html
「相談 入居 実施」に関する最新情報です。
新潟市では、被災者を対象に市営住宅への入居相談窓口を設置しています。この相談窓口は市内の3か所で実施されており、電話相談も受け付けています。被災者の方々が困難な状況にあるため、市営住宅への入居に関する相談を受け付け、サポートしています。相談窓口の設置期間は当面で、開設時間は朝8時30分から夕方17時30分までです。また、新潟市役所古町庁舎の住環境政策課や新潟市西区役所、黒埼出張所など、3か所で相談窓口が設置されています。電話相談は新潟市役所古町庁舎の住環境政策課の電話番号(025-226-2817)で受け付けています。
https://www.niikei.jp/931546/
「住宅 プラン リビング」に関する最新情報です。
パナソニックハウジングソリューションズは、住宅価格上昇対策として、リビングよりも広い「Ⅱ型対面プラン」を提案している。このプランでは、一般的なリビングに設置されるシステムキッチンの幅を2550ミリから1350ミリに圧縮し、その分をリビングスペースに取り入れることで、広々としたLDKを実現している。このプランの特徴は、14畳のLDKに2畳のスペースを追加できることであり、住宅価格を抑えながらも広いリビングを提供することができる。この施策は、住宅購入を控える層をターゲットにしており、狭小な敷地面積でも十分なスペースを確保できるようになっている。
https://news.google.com/rss/articles/CBMiKGh0dHBzOi8vd3d3LmhvdXNlbmV3cy5qcC9lcXVpcG1lbnQvMjU3MDDSAShodHRwczovL3d3dy5ob3VzZW5ld3MuanAvZXF1aXBtZW50LzI1NzAw?oc=5
「住宅 プラン リビング」に関する最新情報です。
パナソニックハウジングソリューションズは、住宅価格上昇対策として、リビングより広い「Ⅱ型対面プラン」を提案しています。このプランでは、リビングに設置されるシステムキッチンの幅を2550ミリから1350ミリに圧縮し、その分をダイニングテーブルの横に取ることで、広いリビングスペースを確保することができます。このプランは、14畳のLDKに2畳のスペースを追加することができる特徴があります。これにより、住宅価格を抑えながら、広いリビングスペースを提供することができます。
https://www.housenews.jp/equipment/25700
「電装 保証 製品」に関する最新情報です。
YKKAPは、スマートドアや電動窓シャッターなどの電装製品に初の延長保証を導入することを発表しました。この延長保証は、電装化率の高まりに対応して、顧客の安心を強化するために提供されます。延長保証は有料で提供され、製品の保証期間を1年または2年延長することができます。これにより、YKKAPは電装製品の拡販を図り、顧客の満足度を高めることを目指しています。
https://www.housenews.jp/equipment/25489
「積水ハウス グループ 中間」に関する最新情報です。
積水ハウスは、グループの施工を担う子会社を再編し、中間持株会社を設立することを発表しました。この新体制では、積水ハウス建設ホールディングスが中核となり、積水ハウス建設などの各社が連携して地域性を踏まえた事業の拡大を推進する予定です。これにより、競争力の源泉となる施工力を強化し、人材育成や事業領域の拡大を図ることが目指されています。
https://www.housenews.jp/house/25055