新潟に多い小中規模のハウスメーカー。私も中程度のハウスメーカーと契約しました。
今回は、そのくらいの規模でも安心して家づくりは任せられますが、メリットデメリットがあるので選定は慎重に。
初登場となります、契約に至ったD社についての話題になります。
D社がどういう会社かというと、こちらの記事が参考になるかと思います。
新潟で家を建てるなら「工務店」「ハウスメーカー」どっち?
工務店とハウスメーカーの定義が曖昧ですが、このページでは「施工エリアを限定して展開している地域系の住宅会社」を工務店とし、ハウスメーカーは「全国規模で対応エリアを展開している住宅会社」と解釈しています。
記事内容が古くなっていたので、ここでは簡単に「工務店」と「ハウスメーカー」の違いを解説した上で、「じゃあ、新潟で家づくりする場合はどっちがいいの?」「私が頼むべきビルダーはどこ?」みたいなことを書いておきたいと思います。
新潟で家づくりをするなら工務店がおすすめ
工務店、というか、地元を応援したいので、地域に貢献してくれる会社ならおすすめです。
工務店は生き残りのために、自社の規模に合わせて「できること」を突き詰めてやってきました。そのため、令和の時代も頑張っている工務店というのは自社の魅力をよく理解している会社ばかりです。
大手ハウスメーカーは、さすがに本社が崩れることはないものの、県内では進出・撤退を繰り返してきた経緯があり、新潟の工務店の強さを象徴しています。
新潟の住宅会社も倒産してますから、工務店が強い、とは一概には言えませんけどね。生き残った会社は強いと思いますけど。
新潟における工務店の生き残り
考察的な内容になってしまったので読み飛ばしでOKです。
理由もあって、新潟の場合は地域柄、工務店と相性がいいというのもあります。
新潟県全体で考えると、新潟市だけは別格として、小規模の都市はありますが分散しており、都市部ほど人口は密集していません。
人口が密集しているところほど、住宅会社が店舗を構えたときに期待できる集客量は増えると考えられます。逆に、人口が分散すると、都市部の住宅メーカーは認知度はあっても、実際に依頼する場合には地元の工務店を選ぶ、という可能性が高くなります。
簡単に言えば、田舎になるほど大手ハウスメーカーのメリットは薄れて、逆に地元工務店の方が顧客との距離が近くて宣伝しなくても適度に仕事が請け負える、ということになります。
実際には広告の影響はそれほどシンプルではないので、田舎だから工務店が強い、というわけではないのですが、新潟に関しては地域ごとの気候の違いや、物流メソッドの地域差なんかもあって、工務店がそれなりに強い力を蓄えたまま、令和の時代を迎えた、と考えています。
新潟の場合は、地元民がそれなりに土地を持っていて、都市への人口流出は大きいものの、実家に残って家業の仕事を手伝い、土地を持って家も建てる傾向があるため、それなりに戸建ての需要が維持できていてのも大きいと思います。
新潟で工務店が元気な理由
- コスパの良い住宅が好まれた(イシカワなどの躍進)
- 大手に蹂躙されるには人口が分散しすぎていた
- 住宅会社は人の繋がり(口コミ、紹介)で決めていた
- 資材屋から派生した工務店が多い
新潟でハウスメーカーが勧められない理由
ハウスメーカーが悪いわけではないのですが、このページではとりあえず工務店や地元のハウスメーカーがいいよ、という内容でまとめていきます。
新潟で倒産・撤退したハウスメーカー
- 株式会社ゼロスタイル(新潟市西区)が事業を停止
- 2018 株式会社ホリカワ
- 2014 株式会社エムエム・アイ
- 2011 オーハシアーキテクト
倒産前のサイン
倒産は天災ではないので、どんな会社も、突然倒産するわけではありません。倒産する会社側は、収支が合わなくなっていくことを知っているので、倒産のタイミングを伺う段階というのが必ずあります。
- 受注目的の過度な値下げ
- 工事前の住宅ローン支払いの割合が極端に高い
- スタッフの人数が極端に少ない
しかし、それはそれとしても、倒産するのをわかっていながら顧客を取るというのも悪質な話で、できればこういったトラブルには巻き込まれたくないものです。
新潟でも安心して任せられるハウスメーカーはあるの?
根本的に、資金的に余裕があればハウスメーカーを選ぶこと自体はデメリットではありません。全国展開している規模のハウスメーカーは、簡単には倒産しません。
事業の撤退、縮小はあるので、施主に全くダメージがないということはありませんが、規模の小さい会社が立ち回らなくなって倒産されるよりは、系列他店で対応できるので、「家が建たない」という最悪の事態は避けられる、可能性があります。
ただ、他店舗が請け負うといっても、相談していた内容がちゃんと反映されるか、そもそも撤退直前の店舗はゴタゴタしていて、ちゃんと話が通っているかもわからないので、まぁ、ストレスですよね。
倒産ではないにせよ、店舗が無くなったりするのは施主にとっては大きなデメリットです。ハウスメーカーだからといって慢心せずに、会社の経営状況を睨んで購入先は慎重に選ぶ必要があると言えます。
- 全国規模の大手だからといって過信はしない
- コマーシャル、モデルハウスの更新頻度などをチェックする
- 他店舗で閉店などがないか
- 株式
大手企業ほど、経営を維持するのは大変。経営不信も隠しきれないので、前兆がないかはしっかりチェックしておきましょう。
小規模の住宅会社で家づくりをした体験談
以下は過去の記事の内容であり、どちらかといえば日記に近いものになっています。いろいろ考えながら家づくりをしていたのは記録として残しておきたいのでこのままとします。
小規模の住宅会社とはどんな感じ
- 小〜中規模のハウスメーカー
- 坪単価は30〜50万円程度を謳っている
- 設立10年程度の若い会社
新潟には、小規模〜中規模と呼ばれる住宅会社が結構たくさんあって、正直ピンキリです。
工務店がハウスメーカーのような動きをしたり、ハウスメーカーを名乗りながら工務店や大工を紹介するだけのところもあったり、本当に様々です。
利益優先もあれば、契約数を着実にこなして安定した経営を目指しているところ。
コスト管理の意識高い系もあれば、デザイン重視も。
ハウスメーカーと工務店の違いが知りたい
最初、私は、「小規模なのが工務店」、「CMをうつような全国展開している会社がハウスメーカー」だと思っていたのですが、どうやら違うみたい。
というか、厳密な定義はなく、会社がどう名乗るか次第というところも。
工務店とハウスメーカー比較表
一応、一般的な工務店とハウスメーカーの違いを表にしておきました。
項目 | 工務店 | ハウスメーカー |
規模 | 小規模。 | 大規模。 |
地域密着度 | 地域密着であることが多い。施工エリアは限定的 | 全国に展示場を持ち、CMをかける。 |
プランの自由度 | 自由度は高い。希望の設備や内装材、間取りを実現しやすい | 規格化されていることも多い。また、取引により使用できるメーカーに縛りがあることも。 |
価格 | ピンキリだが、高くなる傾向あり。 | ブランディングによる。高級路線はとりわけ高く、ローコスト路線はめちゃくちゃ安い。 |
施工の精度 | 職人次第。施工技術の高さを売りにすることは多い。 | 建築部材を工場生産する割合が高いため、均一な品質が保たれやすい |
工期 | 長くなる傾向あり | 工場プレカットと部材安定供給なので、基本は短い。 |
アフターメンテナンス | 修理の手が早いこともあるが、こちらもまちまち。 | 定期点検や無料修理の範囲がマニュアル化。ただしエリアによって対応の質が異なることも多い。 |
最近は、定義が曖昧なので、「住宅会社」という言葉を私は使うようにしています。
小規模住宅会社の魅力は
- 少数精鋭(優秀なスタッフを揃えて無駄な人件費は削減)
- 広告費は必要最小限にカット(せいぜい雑誌の載せるくらい)
- メーカー縛りが少なく、選択の幅が広い
なんかもっとポロポロ出てきそうだけど、ぶちくま的な魅力はこの辺りですね。
別に小規模だから優秀なスタッフで、大手だからダメ、ってことはないんですけど。
特に大手のローコストハウスメーカーの労働環境は劣悪だと聞きます。(あくまでも噂ですぜ)
一方で中小規模を好んで入社する人は、すでにある程度経験があって、多少自由にやりたいスタッフだったりするので、割合で言えば、少数精鋭になりやすい、という傾向はあると言えます。
小規模だとできない社員は目立ちますし長く続かないかと。小規模だとやめるかもしれない新人を育てるお金がもったいないですからね。
小規模だからローコスト、ではない
ローコストを謳う中小規模のハウスメーカーもあります。んが、安さに磨きをかけるなら大手だって得意です。
大手であるほど大量発注で安さを求めるので、画一的なデザインとなりやすく、面白みにかけます。
中小は余計なコストをカットはしますが、デザイン性に面白みがなければ会社の特色が出せないので、ちょこちょこと面白い、素敵な家を建てたがります。
それが広告になるからね。
ただ、当然、その分お金はかかってくるので、「安さを求めたつもりが、うまいことおだてられて高い家になってた」、なんて笑い話になっていたりします。
ぶちくま家がまさにそうだ
そんなにべらぼうに高い家を建てたわけじゃないんだけどね。予算は大幅に超えたよね。
小規模だから家の性能が悪いということもない
大手ハウスメーカーの一番の魅力は、「安定した品質」と「自社での部材供給」、「知っている会社という安心感」、つまりは、安定感です。
家づくりは何千万円の借金の末に買うものだから、絶対に失敗できない!
「人生最初で最後の家づくり」という気持ちをうまくついた、お金を使わせる商売です。
大手ハウスメーカーの特徴
大手ハウスメーカーの特徴についての感想です。
大手はやはり高性能な家づくりが得意
大手メーカーとかだと、CMとかでよく聞くキラーワード。
- 「傷がつかない特別な外壁を使用!」
- 「他が追随できない自社特性構造!」
購買意欲を煽ってきますよね。
「なんかこういうちゃんとしたことをしているところじゃないと安心できないぞ!」と施主に感じさせるためにCMをするわけです。そのために、たくさんの研究費や、開発費をかけています。
それが大手の魅力の一つと言えるでしょう。
特に、「自社基準」を設けて一定以上の品質の家づくりをする際には、パッケージ化されている大手ハウスメーカーのほうが安定していると言えます。
家電量販店で電子レンジを買うような感覚で家が建てられます。
電子レンジ買う際に不具合はあまり気にしないですもんね。交渉下手な日本人的な買い物は、こちらの方があっているような気がします。
そもそも、メーカー品の質はそれほど悪くない
じゃあ、小規模のハウスメーカーじゃダメなのか、というとそうでもない。
というか、別にハウスメーカーが自社製の外壁や構造を作る必要はなく、それぞれ外壁であれば外壁のメーカー、建て材であれば建て材のメーカーが、より良い商品を目指して開発しているので、ミクロな視点で言えば、大手も小規模も同じ部品を使っていたりします。
外壁で言えばニチハやケイミューなどの会社が大手な訳で、結局、そこの部材を使った方が安定感はあるよね。
つまり、建具・建材、住宅設備をそれぞれのメーカーのメリット・デメリットをしっかりとふまえた上で自分で選ぶことが一番安心できる、とも考えられるわけね
そういった意味では、大手ハウスメーカーのメーカー縛りが少ない、小規模会社でも自分らしい家づくりをする上では安心感が大きい、とも言えるね。
大手にしかできないことも、もちろんありますが、家づくりにおいて「本当にそれが必要か」は正直疑問符のつくものも多いです。
いい家、が「自分にとって本当に必要な家」かどうかはしっかり考えよう
ただ、家の性能においては、広告にしやすい一部だけ頑張って、例えば「雪国に必要な断熱性能完備!」としておきながら、気密性はズタボロだったり。
といった、耳障りのいい部分だけを全面に押し出している会社も多いこと。
性能に関しては「バランス」だと思いますので、一部の売り文句だけを当てにするのではなく、「どういった家を目指して、そのために何をしているのか」が明確に出てくるメーカーが良いかと思います。
必要のない性能にお金をかけることだって無駄と言えますからね。
同時にそのコストは消費者が払っていることは念頭に置いておこう!
専門家ではない消費者にとっては、何をどうしたらいいかわからない
とはいえ、ですよ。
家づくりを始める人にとっては、どれもこれもわからないことばかりです。
というか、家を建てるほとんどの人が、家づくりの本質を見極めぬままにハウスメーカーを選んでしまい、なんだかわからないまま(焦らされたりして)言われるがままに契約してしまうのも、ある種仕方がないことです。
基準をうまく参考にしよう!
現在、国が推し進めすぎて補助金がなくなったZEHという施策がありますので、その記事もご参考にしてください。
ある一定以上の家の性能を目指す場合は、こういった基準をクリアしているかどうか、それを建てられるハウスメーカーかどうか、を見ていくのも重要だと思います。
これから少しでも皆様の参考になるよう、D社との契約に至り、あらゆる失敗を経て、なんとか家が建ちました、という記事を書き上げて行きますので、暖かい目で見守ってやってください。
ブログを初めて1年くらい経ちますが、ようやくここまできましたね(苦笑)
まとめ:経営規模よりは、自分達に必要なものが何かを考える
長いだけであまり内容がなかったので、まとめます。
- 小規模メーカーでもいい部品(建材やソーラーパネルなど)を使うことはできる
- ただ、トータルバランスを考えて数値化するのは、全国規模でたくさん建ててる大手メーカーの方が得意
- でも、顧客のニーズを考えれば、必要なものを必要なだけ取り入れることができるのが一番
ということです。家の性能の話でした。
コメント
「受注 集客 ブランディング」に関する最新情報です。
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https://www.s-housing.jp/archives/356365
「実家 建てる 家づくり」に関する最新情報です。
家を建てる際には、過去の「実家」や「今の家」を思い浮かべることが理想の家づくりの足かせになる可能性がある。幼少期を過ごした家の記憶が強く残っており、それをそのまま新しい家に当てはめると、現代の生活スタイルに合わない、不便で高コストな家になる恐れがある。建築家の提案や設計を活用し、固定観念にとらわれずに建築を進めることが重要である。
https://gendai.media/articles/-/127140
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