住宅会社は家のアフターメンテナンスも担当してくれる場合がほとんどですが、新規顧客の獲得が優先されるため、アフターケアは後回しにされがち。
住宅会社によっては対応が遅かったり、そもそも対応しなかったりで「期待していたことはやってくれない」という不満から、トラブルになりやすいところ。
このページでは、「住宅会社の保証っていいことばっかり書いてて本当はやってくれないんじゃないの?」と不安に感じた方のために、住宅会社の対応の差や、トラブルが起きたときの対応について書いていきたいと思います。
住宅保証、アフターケアで信頼できる住宅会社の特徴
まず、住宅保証の中でも新居住人にとって大切なのは、「住み心地が維持できるかどうか」のアフターケアだと思います。
家を建てることは、あくまでも新しい生活を始めるためのスタート地点。新築した家が、不安の原因となってしまうようでは、本末転倒。借金してまで家を建てたのは、生活の質を上げるためです。
住宅トラブルは、トラブル自体もストレスですが、トラブル対処が自分では難しい専門的な処置が必要なのに、対処してくれるはずの住宅会社の対応についてもストレスを感じやすいところです。
できれば、この辺りでミスマッチしないように、どういう住宅会社を選んでおけば安心か、その特徴をまとめておきたいと思います。
担当制とアフターケア専門、どちらがいい?
まず、家の保証は10年単位で決まっていきます。そして、住宅業界、人の出入りが激しいので、10年間同じ人が担当してくれるということはかなり少ない。
家に来てくれる人は、顔見知りの担当がいいけど、別に世間話がしたいわけでもないので、ちゃんと対応してくれることを考えるならメンテナンス部門がある会社の方が安心です。
とはいえ、家づくりは担当も含めて協力してやっていくので、ストレスなく対処してくれるってのも大事なポイントにはなりますよね。
引き継ぎミスなどを考えると、担当制は不安
どの住宅会社でも、家を建てた施主の対応は顧客情報として保管されていきますが、どのくらいの精度の情報が引き継がれていくかは、会社と担当に依存します。
担当変わったけど、挨拶も来ないし、メンテ依頼も後回しになりがちだよね。
もちろん、窓口は担当でも構わないのですが、メンテナンスの依頼があったときに担当でストップする体制の住宅会社はきつい。
我々もきついが、担当の手が回らない状況は、対応が遅れるのも困るが、忘れられるのも困る。雑に処理されても困る。
そして、だいたい、担当引き継ぎの際も、対応した事実は記録されていても、対応の内容で「場当たり的な対処をした」なんてことまでは引き継がれないこともある。
不信感に繋がるのが、対応の温度感までは引き継がれないから。「1回対応しているから後でいいか」と新担当が考えても、1回目の対応がその場凌ぎだったら、2回目の対応で後回しにされたら怒りたくもなりますよね。
アフターケアの外注化
最近は、アフターケアの初期対応は外注している会社も多いですね。
自社で特別にアフター部門を作れるのは大手だけですが、工務店などもアフターケアの一部を外注に依頼することで、大手と同等のサービスを展開することができます。
外注のいいところは、まず初期対応のデータが作られること。
このデータを共有するためには、ある程度の情報システムが必要になるので、外注を依頼する住宅会社のデータ共有化のシステムがちゃんとしているという証明にもなる。
次に、外注と住宅会社の間で適度な緊張感が生まれること。外注は適当に対応したら当然顧客からクレームが来ますが、この対応を受けるのは住宅会社なので、外注先との今後の取引に影響する。
外注はとりあえず初期対応だけなので、今後の対応の振り分けとして、たとえば設備メーカーに連絡を入れたり、住宅会社に修理依頼をする。ここまでやれば対応責任が免除されるので、「とりあえずのところまで」は迅速に対応する。
ユーザーの1番の不安は「対応してくれないこと」。まずは問題の原因解明と、その対応の筋道ができれば少しは安心できる。
自社でチームを持てる大手ハウスメーカーは確かに安心ですが、最近は適切なリソースを利用すれば、地域の工務店でも同じような対応はできるということですね。
会社の規模、大手と地域密着工務店、どっちがいい?
アフターケアの手厚さで大手を例に出しましたが、では、大手なら安心か、という話をしていきます。
大手の安心は今の時代は通用しない
まず、大手だから倒産しないとかはないです。ただ、倒産の確率は中小企業よりはリスクヘッジされていますし、それぞれに専門部署を持てるのはやっぱり強み。
営業担当には当たり外れがあるけど、大手のシステム自体はしっかり組み上げられているから、最終的な対応が安定しやすいのは強み。
ただ、たとえば昨今の世界情勢で、需要が大きく冷え込んだときに、抱えているリソースが大きいほど、赤字も大きくなります。すぐに倒産はしないものの、赤字回収の負担は顧客が持ちます。
さらに、抱えている顧客数も多いから、下手に保証を大きく掲げている分、あまりお金にならない対応が増えたら、大手とはいえアフターが手厚いなんて言ってられなくなるでしょうね。
倒産は怖いですが、住宅に関しては最低限の保証は担保されているので、瑕疵保険に入っている会社で家を建てていれば、主要な構造の修理は保険で対応できます。中途半端に会社が残った方が対応が後手に回る、くらいに考えてもいいかもしれません。
地元工務店でも保証は安心できる?
地元工務店の傾向としては、自分達で家を建てて、メンテナンスも自分達でやるくらいに考えているところも多いので、何かあったときに修理工事は依頼しやすいと思います。
地元密着にこだわっている分、アフターでの対応で地域からの評判が悪くなるのは避けたい。人情が将来の対応に還元されるのであれば、地域密着の工務店もいいかもしれません。
ただ、人情と経営はまた別の話で、前述の大手のように安定しているわけではありません。ウッドショックや世界情勢次第で、資材や設備の供給量が不足すれば、家を建てることすらままならなくなります。
人情が発揮できるのは経営基盤の安定が前提であるとも言えるので、個人的には人情だけを高く評価することはできません。ただ、住宅業界に冷風が吹く中でも経営を続けていられるのは、やはりそれなりに信用できる経営基盤があるからだと思います。
現在の経済危機、住宅業界の試金石になりうるわけだけど、ここで生き残ってアフターも手厚いなら、個人的にはメンテナンス系は工務店にお願いしたいと思いますね。
保証終了後は延長継続か、他の会社にメンテナンスを依頼するか
住宅品質確保法で、住宅の主要な構造体は10年間の修理保証が義務付けられています。そのため、ほぼ全ての住宅会社は新築住宅に対して10年間の保証を提示しています。
さらに最近では、初期保証でも20年、有料にはなるが保証自体は60年以上も延長することができる住宅会社も増えています。
ここで消費者としては考えておきたいところが、「10年後も保証は必要か」というところと、「この会社にそのまま保証を依頼してもいいのか」というところ。
保証も大事だが、メンテナンス工事も大事
まず、保証を延長するということは、住宅会社か保険会社が「10年後まではトラブルなく過ごせるだろう」ということに賭けているわけです。プロが評価した結果なので、少なくとも我々が住宅が壊れるかどうか心配するよりはまともな評価だと言えます。
そのため、まず保証を受けられる家であるということはひとつの安心材料になると言えます。
加えて、延長保証を受けるためには補修工事が必要になる(場合が多い)のですが、これは、この補修工事をしないと10年後は躯体に影響が出るだろう、と考えられて必須とされている工事になります。
簡単に言えば、屋根や外壁に関しては10年〜20年の間に確実に劣化します。ここがやられると、確実に躯体も劣化します。だから、工事は必要なのです。
ただ、タイミングとして、10年後なのか、15年後なのかあたりは微妙な匙加減があって、丁寧にケアしていれば外壁や屋根の工事は「今じゃなくてもいい」ということはあると思います。
瑕疵保険の延長については、(保険会社によるかもしれませんが)10年〜15年の建物が対象となるので、自信があるなら数年は先延ばしにしてもいいかもしれません。
他の会社にメンテナンスを依頼してもいいの?
住宅会社の保証制度を引き続き受ける場合には、その会社の指定する工事を受けて保証を延長するのが一般的です。
逆に言えば、同内容の保証を他の会社が保証してくれるのであれば、メンテナンス工事は他の会社に依頼して、保証を受けるという手もあります。
基本的には、どのような工事でも、契約内容に満たない品質の施工となれば、各種請求権により工事費のやり直しや追加工事、工事費の減額、キャンセルが可能です。
ただ、長期保証となると、法で認められている10年の瑕疵保険延長を受けられる保険会社を介した方が安心だと思います。
アフターケアも任せたくなる、住宅保証の手厚い住宅会社の特徴
- アフターサービスに関しては、外注の利用や情報システムの整備によって、大手も工務店も大差は無くなってきている
- 会社の倒産リスクは保険でカバー
- 営業担当の付き合いは10年も続かない
- メンテナンス機能が確立しているところが安心
- 新築需要減少のビジョンが見えている会社がおすすめ
別の記事で、家の寿命が伸びて人々の収入も現状のままなら、新築戸数は減って中古の市場価値は少し上がるんじゃないか、みたいな考察記事も書いていますので、お暇なら読んでみてください。
欠陥住宅、不良物件トラブルの多い会社の特徴
ここからは、欠陥住宅にもつながる「信用ならない住宅会社の特徴」などについてまとめていこうかと思います。
アフターケアが信用できない住宅会社の特徴
- 初期対応が遅い(様子を見にくるのにも時間がかかる)
- 曖昧な説明が多い(とりあえず様子見)
- 対応の責任をたらい回しにする
- 証拠を残したがらない(音声記録に怒る、詳細な図面の提供を拒む)
仮に修理対応となっても、この住宅会社を経由して補修工事を依頼するのは抵抗を感じるところです。
対応が遅れるのはマンパワー不足
顧客対応は、仮にOB(既に家を建て終わった方)でも、将来的な顧客に変わりますし、なんやかんや家づくりはリアルな口コミが決定打となる業界なので、対応は丁寧に迅速であるべきだと言えます。
しかし、アフターケアも含めて、何かと対応が遅い会社は慢性的な人手不足。マンパワー不足の原因は、「会社の魅力」が薄く、入社したスタッフもすぐに離れてしまうこと。
もし、家づくりの途中でも、「頼んでいたことをやってもらえない」「連絡がすぐに来ない」など、対応が何かと後手に回る会社に関しては、アフターケアに関しても期待できません。
「経過観察」に注意
マンパワー不足にも関連しますが、家のトラブルが起きた時に「とりあえず様子見で」「経過を観察しましょう」と言われる場合には注意が必要です。
担当が「後で確認します」ばかりのところだと、将来的に「とりあえず経過を見ましょう」と言いがちですね。
場当たり的な対応が多いところは、結論・対応を後回しにしがち。経過を見るにしても、「いつまで」に「何を」観察するのか、何か起きても、何も起きなくても「誰が」「どのように対応する」のかを、しっかりと言語化してもらうようにしましょう。
実際にトラブルが起きているのに「絶対に大丈夫です」というのは誰にも言えないことなので、「経過観察で」と言いがちですけどね。
「たらい回し」にされる
これは実際にアフターケアをしてもらわないと見えてこない部分になりますが、トラブルが起きた時に、「うちでは対応できないからメーカーに」と言って、状況を確認しにもこない場合があります。
結果としてメーカー対応になる場合はもちろんありますが、原因がはっきりとわからない段階から、メーカーに責任を投げるところは少し信用ならないですね。
仮に「食洗機が動かない」というトラブルに遭遇した時に、問題の原因が電気系統なのか、ガスなのか、配管なのか、キッチンと干渉しているのか、初期不良なのかは分かりにくいところです。
食洗機の場合は、確かにメーカー原因の故障が多いのですが、メーカーにもよく原因がわからない時には、故障対応が宙に浮いてしまうこともあります。
こう言った時に、それぞれの業者に施主が状況を説明しながら電話したりするけど、どこも自分じゃやりたくないから、責任を押し付けあって施主がたらい回しにされることはありますよね。
この辺り、全ての責任を住宅会社が負う必要はありませんが、どこに責任があってどこが対応することになっているか、トラブルシューティングのコーディネートをしてくれるだけで、施主としては安心できるところです。
証拠・記録を残さない
全ての会話を録音されるのは確かに気持ちのいいことではないのですが、何か決定事項があったときに、文書に残したり、音声で録音することは将来的な「言った言わない」のトラブルを避けるためにも必要不可欠です。
実際にやるかどうかは別としても、「家づくりの決定事項などの記録はどうやって取っているのか」「トラブル対応時のフローとして施主、会社ともに記録を残したい」というあたりを伝えてみて、反応を試すというのはアリかもしれません。
住宅会社としては「やりにくい相手だな」と思って、敬遠される可能性はありますが、記録を残すことがデフォのところは自信を持って「大丈夫です」と答えますからね。
安心できる住宅会社、求める役割はどんなこと?
- 専門知識でサポートしてくれる
- 専属のスタッフが従事している
- 連絡がまめ、確認事項のリマインドなどがしっかりしている
- スタッフ間での情報共有もできている
- 新人・ベテラン社員の間で顧客対応に差がない
簡単に言えば、「専門性」と「連携」が期待できるところが安心できる住宅会社だと思います。
家のカルテ(修理履歴)を持っているのが住宅会社
家を注文・購入した住宅会社に家のケアを依頼する一番大きなメリットは、その家の情報を一番多く持っていることです。
家を作る時の情報があるということは、医療で言えばCT・MRIの全身画像がカルテに保存されているようなもの。しかも、これが修理や点検をする際に時系列で保存されていくので、変化にも気づきやすい。
カルテの例えで言うなれば、大きい会社ほどたくさんの情報と人材、機材を持っているので安心といえるし、一方で、町医者のかかりつけ医でも、医者が良ければちゃんと診察して、相談もしやすい、何かあれば大学病院を紹介してくれる、みたいな感じですね。
一方で、情報を読み込めるのが素人には難しいというのも、住宅業界の専門分野らしい特徴と言えます。専門的な知識を要する対応において、やろうと思えばプロは素人を騙すこともできます。
「この対応が普通ですよ」みたいな業界のスタンダードを出してくるところは信用できません。顧客が専門知識を持っていないのは当然なので、顧客視点からでも納得できる説明ができることが、本当の意味でも良い専門家だと言えます。
相談する場所を仲介してくれる
大手ハウスメーカーなら、設計や内装、アフターケアなどにそれぞれ専従のスタッフを入れて対応することができますが、中小企業だと同じ対応は難しくなります。
ただ、だから中小企業だと対応が劣るかと言えばそうではなく、自分達の会社がどこまで対応して、専門外となったときに他の専門会社につなげる役割を担ってくれれば、顧客対応の面では差が薄まると思います。
住宅をトータルケアするのはやはり家を建てた会社であって欲しいところですが、全ての対応を自社で賄う必要はなく、顧客の困りごとを解決するための筋道さえつけてくれればいいわけです。
相談しやすい専門家であってほしい
専門知識を持つ人と、持たない人という関係が成り立ちやすい住宅業界の施主と会社(あるいは買主と売主)では、専門知識がある住宅会社が強い立場にあり、無知の施主は弱い立場になりやすいと考えられます。
勉強しない施主が悪いという批判はSNSでもよく見られますが、法律が介入して瑕疵担保責任(契約不適合責任)の特例を定めているように、構造的に住宅の売買では売主(住宅会社・不動産会社)よりは、買主(施主)の方が弱いと認められているようなものです。
スキル面での専門性も大事ですが、施主に近いところにいるのが住宅会社であるべきで、営業担当をはじめとして、「最初に相談しやすい窓口」であることが、住宅会社の役割の一つなのかな、と思っています。
営業担当が変わった時のリスクが薄い
住宅の窓口は、営業担当の方です。
これは個人的な体験なのですが、営業担当の方は確かに家のことを熟知しているのですが、この営業担当の方、家がなくなるまで担当でいてくれることってほとんどないんですよね。
この、営業担当の方が変わった後のリスクというのは今後の課題だと思っていて、引き継ぎは行われても、情報の全てが共有されるわけではない。あるいは、情報が共有されても、その温度感というか熱量のようなものまでは共有されないから、一度穏便に済ませた問題が、担当が変わることで再浮上する(というよりも、火に油を注ぐような形で炎上する)ことってあると思います。
この「引き継がれない情報」をなるべくなくし、どのスタッフが対応してもマネジメント力に格差がないようなシステムが作れているか、というのも住宅会社を選ぶ上で重要だと思います。
「情報共有」のシステムづくりと、経験による対応格差を埋めるためのスタッフ間の協力体制が大事、という話ですね。
営業担当で新人はハズレだな、と感じていた時期もありましたが、「新人・若手でもこんなにできるんだ」と感じられる会社は、案外、信用できる会社なのかもしれません。
住宅会社の保証を選ぶ際に施主ができること
すごく長い記事になってしまいましたが、結局のところ、みかけの保証が充実していても住宅会社の対応が悪ければ、施主は対応に苦労することになります。
施主も専門的な知識を持つことで対応できる部分もありますが、家づくりの勉強、なかなか難しいので、「住宅会社の保証で、我々は何を考えたらいいの?」というところをまとめておきます。
住宅会社の保証を選ぶ際に大事なこと
- 意思疎通ができる住宅会社を選ぶ
- 人柄だけではなく、誰が読んでも同じ対応をしてくれる保証内容になっているところを選ぶ
- 住宅のトータルケアは、保険やホームインスペクション、外部のメンテナンス業者も活用する
- 住宅リスクは、「家の倒壊」だけではなく、住宅ローンを含めたライフプランが鍵を握る
- 5年後、10年後、いつでも見直せるプランで軌道修正の準備をしておく
家の保証に頼るべきか
住宅の保証・アフターケアについて書きましたが、住宅のトラブルや、施主の不安は、もっと多岐にわたって、全てを解決するのは住宅会社だけではなくて、他のサービスや保険なども組み合わせるのが一番だと思っています。
住宅の保証に関する情報は他の記事にもまとめたので、こちらも参考にしてみてください。
住宅の倒壊リスクは施工不良だけじゃない
自然災害が怖い場合
家が壊れる時は、少なからず自然災害が影響しています。家が理論値だけで建っていられないのは、家の生活史の中には、台風の日もあれば地震が起きることもあり、大丈夫だと思っていた地盤だって緩むことがある。
これら全てを一括して保証してくれるものがあればいいのですが、住宅保証では自然災害は免除されます。
一方で、自然災害、あるいは火事に関してはそれぞれ地震保険や火災保険があります。家を守ってくれる保険は住宅の保証だけではありません。火災保険では特約で家財保険などもつけることができ、住まいに関する総合的な補償を行うものもあります。
自然災害が起きた時に、「住宅が大きく損壊したわけではないが、地盤や基礎に影響が出て、建築物の寿命に影響する」という事態は起こり得ます。
住宅の保証だけでは全てを賄い切ることはできませんが、保険なども活用しながら、家の心配をケアする方法のひとつとしては覚えておきたいところです。
住宅ローンなどお金の心配がある
住宅における将来の不安は、家が壊れる確率よりも、住宅ローンにより経済的な影響で生活を継続できない、という場合の方が多いと思います。
住宅ローンを安定して払い続けるには、「仕事を続ける」「結婚生活を続ける」「心身ともに健康でい続ける」ことが必要になります。
日本では、うつ病は100人に約6人が経験する病気だと言われています。
うつ病になって即解雇されることはないものの、うつ病で仕事を離職することになるのは約40%、仮に復職してもうつの再燃により再度休養を要するようになるケースは約半数だと言われています。
離婚率で言えば、最も離婚率の高い沖縄県で2.52、最も少ないのは新潟県で1.28、人口千対なので想像しづらいところですが、婚姻件数に対する離婚件数で見ると、先ほどの沖縄県では45.1%、新潟県でも32.3%になります。
さらに、自分が働いている職場が倒産したり、あるいは経営不振によりリストラを選ぶ確率、仮にリストラとならなくても、住宅ローンを払うのに十分な給料がもらい続けられる確率はどれくらいでしょうか。
住宅ニーズ(ライフスタイル)の変化に対応できるか
自分が変わるつもりはなくても、社会は変わる
長く家が建ち続ければ本当に安心なのか、という点で考えるなら、住宅の資産価値や住宅そのもののあり方についても考えていく必要があります。
昭和から平成という時代の流れで、核家族化が進み、人口移動は東京などの都市への一極集中、結果的に、住宅の在り方も大きく変わることになりました。
持ち家に関しては、金融・経済側からのアプローチで住宅建設事態は進みましたが、同時に空き家についても問題になっています。
さらに、価値観の多様化、高齢社会、SDGs、一億総下流社会、など、新しい時代の波も訪れ、「住宅の在り方」事態が問われていると考えられます。
当然、住宅のニーズも変化し、ニーズの変化は資産としての住宅にも影響します。住宅の価値としては、日本人の給料は、ほとんどの人にとっては上がらない状況が続き、相対的には国民の大半にとって持ち家を取得することも難しい時代が来ると考えられます。
一方で、住宅性能は向上し、中古物件のあり方が見直される可能性は高いと思います。新築を持つことが難しい世帯が増えることで需要も見直されると思います。
資産価値の高い家づくりを目指す
では、これからの時代の住宅はどうあるべきかと考えると、「中古市場の中でも資産価値を保つ」ことができ、新しい価値観の中でも耐えうる「変化に対応しやすい」住宅が、その要件を満たすことになると思います。
まず、中古市場でも資産価値を保つには、少なくとも今の時代の住宅性能の基準は満たすべきです。
2022年現在は、ZEH水準が普及レベルとなっており、ZEHを上回る等級が数年以内に登場すると考えられます。
最先端であるに越したことはないと思いますが、この段階でZEH以下の基準となる家に関して、将来的に資産価値を保ち続けられるかというと難しいところだと思います。
住宅の省エネルギー化は、今後もより厳しく求められていき、中古市場の活性も考えると、性能の高い状態にリノベーションをするか、性能を満たした中古物件の取得が望ましい(補助が出る)と考える方が良さそうです。その時、自分の家を売ることを考えるなら、すでに性能が保証されている家を売る方がコスパがいい。
働き方と家族の在り方が変わる
さらに、家族の在り方、働き方の変化もあります。
昨今の感染流行は、人混みを避ける地方への回帰を促す方向に働きそうです。
マンパワーが必要な仕事に関しては人口集中の呼び水であるのは今後も変わりはないでしょう。作業が自動化できない専門職で労働力として確保される医療・介護系の人材は人工流動の大きな流れには逆らえないと思います。また、機械化するよりもコストが安い人材に関しても、やはり都市部へ仕事を求めて移動することになります。
一定の所得層だけが自由に自分の居場所を決めることができ、一方で、働く場所を求める低所得層に関してはより一層都市部での労働を余儀なくされる、ということも考えられます。
低所得で働いていると痛感するのが、親が働けば働くほど、育児の負担は何倍も大きくなるということ。
所得が低いことで両親が共働きになる。しかし、労働時間が増えても給料は増えない。働く時間ばかりが増えて、子供への時間投資が減る。すると、子供に十分な教育が行き届かなくなり、子供間でも教育格差が生まれる。
教育、というと勉強ができないくらいに考えてしまいがちですが、これは愛着形成にも影響を与えます。
親が子供と一緒にいる時間が少なければ、親は子供の発達不全を見逃し、親は働いてばかりでストレスを溜めて満足のいく愛情を子供に注げなくなる。余裕がないので、親子間だけではなく、夫婦間の関係も悪くなる。それをみて、子供は育つ。
書き始めるとキリがないのですが、この悪循環を断ち切るには、子育て世帯の負担を少しでも減らすことが大切です。給料は今後も増えないと思いますが、家族内の労働時間を増やすことは難しくても、育児・家事に充てる時間を減らすことは可能です。
例えば、今後も高齢者が働きに出ることは予想できますが、給料は現役時代とは比べ物にならないほど下がることでしょう。しかし、2世帯住宅にして家事・育児を担う役割を持てば、家族の負担は軽減されます。(理論上は)
労働に関しても、リモートワークが普及すれば、通勤に充てる時間に関しては多少緩和できます。働く場所の制限がなくなれば、地方に住んで住宅費用を抑える選択も可能になる。二世帯の選択肢に入ってくる。高齢者との同居は介護問題の解決にもつながる。
長くなりましたが、簡単に言えば、「どんな家族でも対応しやすい家」にしておくことで、新たな需要に対しても訴求しやすい住宅にしておくことができます。
コメント
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https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002287.000072793.html
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https://www.s-housing.jp/archives/346371
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https://www.s-housing.jp/archives/346885
「リスク 倒壊 倒壊 リスク」に関する最新情報です。
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https://www.housenews.jp/equipment/26719
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https://news.google.com/rss/articles/CBMiKmh0dHBzOi8vcmVhZHlmb3IuanAvcHJvamVjdHMva2FuZ2lqaV9hcmlkYdIBAA?oc=5
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歓喜寺は全国的にも貴重な建物で、上品堂が倒壊の危機に瀕しています。修繕に必要な費用は約700万円で、クラウドファンディングを通じて支援を募集しています。上品堂は江戸時代に建てられた建物であり、特に白蟻の被害が進んでおり、倒壊の恐れがあります。修繕が完了すれば、日本で2か寺しかない山の上下に建つ貴重な建物を後世に残すことができます。支援者15人が集まり、目標金額の5,000,000円に向けて支援が進んでいます。
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「ips細胞 ips細胞 不全 不全」に関する最新情報です。
日本循環器学会の報告によると、iPS細胞から作られた心筋細胞微小組織(hiPSC-CS)の移植が新たな心不全治療法として注目されている。これにより、心臓修復の臨床応用が進展しており、虚血性重症心不全の治療にも影響を与える可能性があるとされている。
https://www.carenet.com/news/general/carenet/58221
「圧迫 能登 倒壊」に関する最新情報です。
能登半島地震の被災地での調査結果によると、家屋倒壊による圧迫死が最も多く、全体の7割近くを占めていたことが明らかになった。具体的には、圧死が63人、頸部・胸部圧迫が12人、頭部外傷が4人、体位性窒息が3人であった。また、低体温による死亡者も1割以上いたと報告されており、倒壊家屋の中から脱出できずに寒さによって体温が奪われ凍死した可能性が高いとされている。避難所から一時帰宅して亡くなった人も2人含まれていた。
https://www.s-housing.jp/archives/339162
「倒壊 圧死 倒壊 圧死」に関する最新情報です。
「新耐震基準だから安心」という考えは誤りかもしれません。地震による家やマンションの倒壊や圧死には注意が必要です。特に「ハチイチゼロゼロ住宅」には要注意です。最近の地震では、倒壊による圧死が死亡原因の大半を占めています。例えば、2024年1月19日には能登半島で起きた地震で、200人以上が死亡しました。家屋が倒れて下敷きになったり、マンションが横倒しになって隣の建物を押し潰すなど、地震による倒壊や圧死のリスクが高まっています。また、旧耐震基準の建物や木造の家屋も危険です。一級建築士の井上恵子氏によると、旧耐震基準では震度5程度の中規模地震での倒壊や崩壊を定めていましたが、震度6や7程度の大規模地震では人命に関わる被害が生じます。輪島市では、旧耐震基準の木造家屋の大半が倒壊や横倒しになりました。このような事例からも、新しい耐震基準を持つ建物やマンションでも地震による倒壊や圧死のリスクがあることが分かります。
https://gendai.media/articles/-/122729
「連携 災害 トップ」に関する最新情報です。
新潟市秋葉区のトップライズが新潟県加茂市と連携協定を結び、災害現場の確認にドローンを活用することが発表されました。この連携協定は、4つの市町村とも締結される予定です。トップライズは、ドローンを使って災害現場の航空映像や画像を収集し、被害の状況を把握することができます。加茂市では、災害対策においてトップライズとの協力を期待しています。
https://www.niikei.jp/938874/
「提供 金融 教育」に関する最新情報です。
セブン-イレブン・ジャパンは、金融教育プログラム「ブロっこり」を提供することを発表しました。このプログラムは、軽度な知的障がいがある販売職の方々の安定した就労を支援することを目的としています。セブン-イレブン・ジャパンは、2022年11月に東京都の障害者雇用エクセレントカンパニー賞を受賞しており、障がい者の成長と自立を促す取り組みを積極的に行っています。金融教育プログラム「ブロっこり」の提供により、一人ひとりの経済的な幸せの実現をサポートすることを目指しています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000059559.html
「空家 不全 不全 空家」に関する最新情報です。
改正空家特措法が12月13日に施行され、管理不全の空家に特例解除の措置が取られることが決まりました。特定の空家に対して市区町村長からの指導や勧告が行われ、管理不全の改善が求められます。また、固定資産税に関しても特例が適用され、減額されることが決まっています。この法律改正は、空家問題への対策を推進するための一部として行われました。
https://www.housenews.jp/executive/25559
「住宅ローン サービス 物件」に関する最新情報です。
住宅ローン比較サービス「モゲチェック」が、物件探しと住宅ローン選びが同時にできる新機能を提供することを発表しました。この新機能は、不動産情報サイトのLIFULL HOME’Sとアットホームと連携しており、ウェブサイトとアプリの両方で利用することができます。モゲチェックは、3つのステップで物件探しと住宅ローン選びをサポートしており、ユーザーは簡単に自分に合った物件と住宅ローンを見つけることができます。また、モゲチェックは住宅ローン専門家のチャットサポートも提供しており、借り換えサービスも搭載されています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000179.000014407.html
「結婚 生活 結婚 生活」に関する最新情報です。
カウンセラーが明かす結婚生活の幸せを脅かす7つの最大要因について、以下のポイントが挙げられます。
1. 比較の罠:他人と自分を比べることで、結婚生活に悪影響を及ぼす可能性があります。比較によって自己評価が下がり、パートナーとの関係にネガティブな影響を与えることがあります。
2. サポートの欠如:結婚生活で長期的な幸せを築くためには、パートナー同士が互いに助け合うことが重要です。感情的なサポートを求めることや、カウンセラーの助けを受けることが有効です。
3. 自己中心的な態度:利己的な考え方や行動は、結婚生活において幸せを脅かす要因となります。パートナーのニーズや感情に対して無理解な態度を取ることは避けるべきです。
4. コミュニケーションの欠如:結婚生活では、良好なコミュニケーションが不可欠です。パートナーとの意見や感情をしっかりと話し合うことで、問題解決や関係の改善が図れます。
5. 経済的な問題:経済的な困難や不安は、結婚生活に大きなストレスを与える要因となります。予算管理や共通の
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6510e8e4e4b0e83cc0daf221
「経済 協力 省エネ」に関する最新情報です。
日本の祇園祭りにおいて、中国企業が省エネに協力していることが報じられています。祇園祭りでは、ごみ減量から省エネへの取り組みが行われており、再エネへの置き換えも進んでいますが、実際には難航しているようです。祇園祭りのごみゼロ大作戦には共感があり、中国企業も協力しています。また、ポータブル蓄電池の需要も高まっており、日本は中国企業に頼っている状況です。中国のポータブル電源メーカーであるエコフローは、日本市場でトップの位置を占めており、キャンプや防災などの用途で利用されています。エコフローは2017年に創業し、10億ドル以上の資金調達を行い、ユニコーン企業として注目されています。日本のポータブル電源市場での需要は拡大しており、エコフローは日本の伝統行事にも協力しています。
https://news.google.com/rss/articles/CBMiRWh0dHBzOi8vYXJ0aWNsZS5hdW9uZS5qcC9kZXRhaWwvMS8zLzYvN182X3JfMjAyMzA3MjBfMTY4OTc5OTQzMzk1NTQ1N9IBAA?oc=5