2021年に情報更新していきます。
2018年の新潟市豪雪経験をもとに、私たちが何をすべきか考えてみました。
新潟市の除雪がトラウマになるくらいひどい
新潟市在住の方はご存知かと思いますが、新潟市の除雪は本当にひどいです。先日、災害級の大雪がありましたが、除雪についての苦情が655件あったとの報道もありました。
→最終的には3,400件の苦情となったようですね。ほんと、お疲れ様です、としかいえないね。
天気予報でがっつり大雪警報が出ていたにもかかわらず、その対応に遅れたということで市民も激オコだったようです。
ぶちくま的にも考えるところがあったので、一応記事としてまとめてみました。
この記事に対しても苦情が
1年間経ったから公表しますが、この記事に対しても1件、苦情をいただきました。
苦情に対しては、本当に申し訳なく思っています。ただ、批評として、やはり新潟市の除雪には問題があるという認識、視点は大事だと思いますので、訂正はいたしません。ご理解のほど、お願いします。
お問い合わせ自体は、大変ありがたく読ませていただきました。ご意見だけご紹介させていただきます。
オペの立場にたって物を言え
これも、大事な意見だと思います。特に、除雪作業にあたっている方、危険な作業でありますので、本当に気をつけて作業なさってください。
2018年の大雪での状況まとめ
少し記事が検索されすぎて不安になってきたので、情報整理していきます。これは過去の体験談の話です。ブログも書き始めた頃なので、文章が明後日の方向に突っ走っています。
大雪当日および後日の状況
大雪が降るのが天気予報でわかっていたので、みなさん早めの出勤となっていた、大雪当日。もちろん、新潟県民ですので、車出勤にしてもスタッドレスタイヤは履いています。道路さえ見えていれば運転はできました。

驚くべきことに、新潟市内では、(少なくとも自分の通勤路では)全く除雪車を見ることなく、新雪の上を走り抜ける爽快感。

ウィンタースポーツであればこの上ない至福なのですが、如何せん、ただの出勤なのでそんなアクティヴィティは求めておらん。
車は少なかったので、割と順調に勤務地に到着できたのですが、到着してからが大変でした。駐車場が雪に埋まっていたので、駐車できず。
こればかりは仕方がないので、雪を掘り掘り、隣にいざカマクラを作りまして、なんとか駐車した次第であります。
市外はどうだったのか
市外の方は、除雪がしっかりされているし、対策も早い。
と、いうか、まさか新潟市内があんなにワイルドな路面になっているとは思いもしないので、「なんで市内はこんなにひどいの? 市外の雪でもかき集めてきたのか? 嫌がらせ?」
みたいな感じでした。

新潟市内に通勤するようになって、初めてくらいの大雪で、本当に驚きました!
新潟市内の除雪問題が露呈した大雪
ツイッターとかを見ても、「新潟市の除雪はひどすぎるぜ」といった内容で溢れかえっていました。
Twitterの除雪に関する投稿
とりあえず、Twitterの情報を載せておきます。
2021年の大雪
実測で100cm弱あった雪が気温上昇と雨であっという間に50cmになった。道路の除雪は来週までかかると宣言されたけど日々良くなってる。昼夜問わず除雪車動いてるもんなー。ありがとう業者の人!ありがとう新潟市!! #新潟市サイコー pic.twitter.com/GdbD5q71m3
— YamaGw (@yamagw) January 14, 2021
道路に積もった雪の下には分厚い氷の層があるんです
— 妄想スウィートおだ (@tcf0705) January 11, 2021
いつもは氷の上を撫でるだけの除雪しかしてくれなかった新潟市が今回は道路出るまで削ってくれてる!
どうした!相当クレーム行ったのかしら
建設業の皆さんありがとうございます\(゚∀゚)/
そしておはようございます\(゚∀゚)/
#おはゆう
— naca.g(なかじー)♡@teamえくぼ♡ (@yuu716naca_g) January 12, 2021
家出て秒でスタック😢
シャリシャリ雪、圧雪と格闘すること10分…おかげで身体があったまりましたわ
細い道路の除雪はほったらかし…新潟市の除雪ほど頼りにならないものはない。
あ〜朝からイライラしたから、推しの笑顔見て癒されよっと。 pic.twitter.com/vC0xLOoM1B
今朝の新潟市の生活道路の路面
— よっしー (@ROUTE_YY) January 13, 2021
各所でスタック起こしている車だらけで地獄絵図でした。
このあと除雪車が入ったらしく、今は改善されているようです。 pic.twitter.com/D6Q1vsSi3Z
2018年の大雪
新潟市西区内、特に西大通りのより海側地域の除雪の悪さ。圧雪やガタガタ状態の生活道路の路面では万一の時に緊急車両が入れないじゃん。これ、流石にヤバいっしょ。災害レベルの対応を取らないと。
— せきぃやん (@sekyiyan) 2018年1月16日
なんで南区や三条がきれいに除雪されていて中央区が雪めちゃくちゃのままなのかと思っていたら新潟市中央区の除雪予算はゼロ円だって昨日知りました
— ぶらこ (@_b_coffee) 2018年1月15日

市内の除雪が酷いことは、雪が降るたびに感じてはいたのですが、今回ばかりは流石に「おいおい」ってなりましたもんね。
多くの意見は「下手くそすぎる」って感じでしたけど、果たしてそれが一番の理由なのでしょうか。
そもそも除雪って誰がやってるの?
CMが印象的なindeedによりますと、秋葉区の除雪作業員の時給は5500円となっております。
有資格で24h稼働ですから、当然の普通の時給感覚よりは高くて当然だと思いますが、日当にすれば3万円くらいでしょうか。
儲かりそうな気もしますし、かといって、雪が降るか降らないかはわからないので、これをあてに飯は食えないし。
応募する人も当然限られますよね。
新潟市の除雪時の対応
新潟市を例に取ってみます。新潟市江南区のQ&Aに大体のフローがわかる内容がありましたので、簡単にまとめておきます。(役所HPのURLはしょっちゅう変わるのでリンク切れするかも)
江南区内の道路除雪作業の出動基準は、国県道に幹線道路と生活道路等の市道とも、10センチメートル以上の積雪があり、更に降雪が予想される場合となっています。
https://www.city.niigata.lg.jp/smph/konan/kucho/kakunin/teian/28index/tegami2801.html
12月16日は、気象情報での降雪予報が10センチメートル未満でしたが、未明から江南区を中心として急な降雪となり、職員がパトロールを行い、午前2時に一部の地区で積雪10センチメートルを超えたことから除雪委託会社へ出動指示を行いました。
- 出動基準が各管轄区に存在する
- 降雪時は職員が目視で判断
- 職員より、除雪委託会社へ出動依頼

委託会社は市の要請がないと動けないのはある種仕方がないけど、基準が職員のパトロールに依存すると「除雪依頼=クレーム出さないと動かない」みたいな構造にならない?

ルート選定・優先順位設定なんかは今後のAIの発展で多少いい方向に動きそうですけどね。
除雪の指示待ちってしんどくない?
そもそも、委託企業への依頼・及びお金のフローもわかりづらいのですが、新潟日報の記事に「待機料」についてわかる情報がありましたので引用しておきます。
市が業者に支払う除雪委託料は、稼働費と固定費、待機料に分けられる。待機料は除雪機械の稼働時間が基準時間に満たない場合、その差を補うものとしてオペレーターの人件費などに充てられる。稼働費と、機械の管理費などに充てられる固定費は月払いで、待機料は4月に一括して支払われている。
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20200116518897.html
長岡市の情報です。とりあえず、委託業者対しては一定額の支払いはあるみたいですね。この支払いの仕組みは土木系と役所の不正の温床になりかねないので、市民は適宜チェックしていくといいですよ。
2019年 Indeedの除雪作業募集
日当についてもIndeedの求人がありましたので、参考までに。
経験・資格 フリーター歓迎、二部学生歓迎、学歴不問、主婦(夫)歓迎、副業・Wワーク歓迎、シルバー歓迎、髪色自由、ピアス可、ヒゲ可
【必須】
・大型特殊免許
・車両系建設機械運転講習修了者
ブランクある方も大歓迎です◎
勤務期間 ▼勤務期間
短期(3ヶ月以内)、長期(3ヶ月以上)
◆勤務スタート日は相談にのります◎
▼シフト
週1日以上※1日3時間以上
会社から要請があったら出勤します◎(24時間)
※積雪ない場合、週に一度もない場合、
もしくは月に一度も出勤がない場合もございます。
▼勤務時間帯
早朝、朝、昼、夕方、夜、夜勤
給与 ▼給与
日給2万5000円(8h未満)/日給3万円(8〜12h未満)+交通費
▼支払方法
週払い
◆待機料については3月末に
まとめてのお支払いになります。
▼交通費
なし
◆無料駐車場あり
▼補足
※22〜5時の時間帯は25%UP
さらに…▼
給料とは別に1ヶ月3万円の待機料を支給★
12〜3月まで働くとして、
12万円は確実に貰えます♪
土木や造園、建築、舗装業に多い
私の印象ですが、造園業社が重機を使って除雪しているイメージが強いです。そういった重機を使えて、かつ冬に営業活動しない屈強な猛者たちが除雪を担当しているのかと。

そういった会社は、市内中央区よりは、事務所は郊外に構える傾向にあると思うので、必然的に郊外の方が除雪に強くなるんですね、マンパワー的に。

もう雪が降るのがわかっている地域では、冬場の連携もうまく働くのでしょうが、市内は降雪しない日が圧倒的に多いので、備えるには無駄が多くなるんでしょう。
ちなみに、新潟市としては、除雪対策本部が毎年設置されており、土木部土木総務課が担当しております。
12月1日に、今冬の道路除雪を実施するための除雪対策本部(本部長:土木部長)を設置しました。
今冬は除雪延長と除雪機械台数を増やし、安全・安心な冬期道路交通の確保に努めてまいります。
* 車道除雪延長 4,917.8キロメートル(前年度比 6.0キロメートルの増)
* 歩道除雪延長 539.0キロメートル(前年度比 2.6キロメートルの増)
* 除雪機械台数 1,140台(前年度比 14台の増)
下手くそ下手くそと言われながら
ちゃんと、毎年オペレーション研修があります。市内の担当者が出ているかは正直わからんけども。

市としては、技術講習なんかも行って、やってることはやってるってことですね。
ちなみに、2〜3日経っても全く路面が改善しない道路を横目に、除雪車が表面の雪だけかっさらって、路面は何も変わってない様をみて、「ナンジャラホイ」と叫んだのはぶちくまだけではないはず。
除雪オペレーターになるには
まとめると、除雪自体は委託業者(主に建設業)に事前に依頼してあり、市・地区の要請で稼働。除雪をするのは委託企業のオペレーターということになるので、除雪の巧拙に関しては個人の力量になるのであまり余計なことを言うと個人が傷つく結果になりかねません。
ちなみに、この除雪オペレーターになるには、このような委託業者に雇用されて重機を扱えるようになる必要がありそうです。この担い手は年々少なくなってきているようで、新潟県としても次世代オペレータの確保に向けて動いているようです。

市民が協力すべきところ
オリジナルで書いた時には、ほぼ除雪批判だったのですが、検索順位が高まるにつれて社会的にやるべきことがもっとあるんじゃないか、と思い、慌てて「じゃあ、僕たちは何をしたらいいんだろう?」という視点も盛り込んで記事を再構成しています。
道路環境は整えておく
歩道除雪を実施する団体を、新潟市は募集しています。
もちろん、そういった協力の仕方が一番わかりやすいですが、それ以外にもできることはあります。
- 路上駐車はしない
- 軒先は片付けておく
- 自分の家の雪は道路には捨てない
- 除雪作業にも細心の注意を
- 側溝の雪かきも必要
といったことが大切です。

我々も人任せにしてはいけないということですね。
道路除雪について新潟市からお願いの文書が出ています。
雪捨場が少なすぎる
これはなんとかならないんでしょうか。新潟市中央区の雪捨場は西海岸の新潟青陵大学裏となっています。

ここしか捨てちゃいけないの?
動線悪くない?
と、思うわけです。
もちろん、それで対策取れる間はいいんですけど、災害級だな、という時には、

うちの駐車場使いなYO!
という協力店舗、企業様がいらっしゃると、もう少し対応が早くなると思うの。
もちろん、そういった会社もすでにあると思うんだけどね。市民の立場なら、こういった地元系の企業・会社を応援していくことも大事なんじゃないかな、と思います。
公共機関の利用
今回、切に感じました。

市内の状況を侮るな
と。
道路が使えても、駐車場が使えると思うな、と。
郊外の人間はどうしても車に頼らざるを得ないので、市内の路線バスや鉄道利用できる方は、そちらを使用しましょう。
どうせみんな遅刻するんですから、遅延証明がもらえる公共機関の利用が懸命です。
車利用者が増えるほど、路線バスも渋滞に巻き込まれるようになるので、路面の文句を言う前に、自分が加害者(事故、渋滞の原因)にならないようにしましょう。

自由度が高く、理解のある会社であれば、通常営業できないと踏めば速攻休みにしても良いよね、うちは医療系だから無理だけどさ。
新潟市除雪に対する感想
今回の大雪で、苦情を入れたくなった気持ちはぶちくまもわかります。
655件(からさらに増えたであろう)市民の声を、新潟市はどのように受け止めるのでしょうか。
どうしても、市外出身者や、あるいは遠くからこられる方からすると、

えっ、なんでこんな路面なの?
県民として恥ずかしくないの?
って言いたくなるところだとは思いますが。
問題を課題として、さらなる安全で安心な生活に向けて、市民も一体となって変わっていけることを切に願っております!
年度別新潟市の除雪対策
毎年記事の更新をしていくわけですが、新潟市だって何もしていないわけじゃないんだよ、というログを残しておきます。
2019年の除雪対策はすでに動き出していた
さて、2018年の教訓をどのように活かすのか、新潟市の動向に注目が集まる、ことが少なそうな9月のとある日。
新潟市除雪車運行管理システム導入業務委託業者選定結果について
株式会社ナカノアイシステムが、新潟市の除雪運行管理システムの業務委託を受けたようです。
すでに県内でもいくつかの地域で運用されていますが、GPS機能を使って情報収拾および統合して、効率的に除雪作業が行え、しかも情報が市民に共有されるという画期的なシステムです。
除雪システムで何が変わるのか
- 除雪車両軌跡表示機能
除雪車両毎の軌跡を地図上で確認できます。 - 除雪車両稼働状況公開機能
除雪車の稼働状況をリアルタイムで住民に公開することが可能です。 - 排雪業務管理機能
排雪計画の作成や排雪作業実績の管理等を行います。 - 苦情要望管理機能
苦情や要望等の管理を行います。地図上でも確認できます。 - 各種帳票出力機能
日報・月報・請求書などの帳票を出力することができます。
システムとしてはとても素晴らしいものだと思います。
市民に対して、実際の情報開示がどこまであるのかはわかりませんが、地図上で除雪状況がわかること、また苦情に対してのレスポンスも上がるように思います。
除雪システムっていくらくらいかかるの
新潟市は予定価格として
予定価格 45,847,080 円
を投じることになる、一大事業ですね。
どうでも良いのですが、ついでに新発田市の入札価格を調べてみたら
予定価格 19,056,060 円
でした。
だからなんだ、ということではないんですけどね。
2020年の除雪対策
2020年の除雪対策に関する情報です。
オペ研修開催
例年通りですが、毎年除雪車の技能研修が開催されています。
除雪距離延長
令和元年12月1日に、今冬の道路除雪を実施するための除雪対策本部(本部長:土木部長)を設置しました。
今冬は除雪延長と除雪機械台数を増やし、安心・安全な冬期道路交通の確保に努めてまいります。
- 車道除雪延長 4,941.3キロメートル(前年度比 10.4キロメートルの増)
- 歩道除雪延長 556.6キロメートル(前年度比 10.4キロメートルの増)
- 除雪機械台数 1,170台(前年度比 4台の増)
2021年の除雪対策
2020年から2021年にかけてのシーズンは、記録的な大雪となりました。何よりも、主要道路が全く動かなくなり、全国的にも「外出自粛」が呼びかけられるなど、異例づくしでした。コロナ感染の予防もあり、大雪中は交通量がだいぶ緩和されていたと思います。

今年は今のところ、「クレーム件数」の記事は出ていないようですが、我々も節度ある対応をして、かつ改善点があれば時期を見て伝えていくのが良いのではないでしょうか。

例年は「働きに行かないといけない」という前提があったのが、今年は「外に出てる方も悪いよね」というのは大きな変化でしたね。
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